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「未経験者歓迎」は嘘じゃない | 落ちる理由と採用される人の特徴

こんにちは、採用担当のゆうきです。

「未経験者歓迎」と書かれた求人に応募したのに落ちた……。
結局は実績がないと採用してもらえない。未経験者を歓迎しているなんて嘘。

SNS等でそういった声を見かけることがありますが、実際に未経験者を採用している企業からすると違和感のある意見で、この意見に対する反論も散見されます。

今回は「なぜ未経験者歓迎なのに落ちるのか」の理由と、採用される未経験者の特徴についてお話していきます。

目次

「未経験者歓迎」という言葉自体は嘘ではない

結論から言えば、「未経験者歓迎」という言葉自体が嘘であるケースは稀です。

セルバもそうですが、実際に「未経験者歓迎」で求人を出している多くの企業は、実務経験がなくてもポテンシャルや人柄を評価して採用したいと考えています。
特に、面接に呼ばれているなら、その時点で企業はあなたを“可能性のある候補者”として見ています。

未経験者を歓迎はしているんですよね。未経験者歓迎だからといって「誰でもOK」という意味ではないだけです。

誰でも採用している企業はそれこそヤバい

逆説的に聞こえるかもしれませんが、「本当に誰でも採用している会社」こそ警戒した方がいいです。

採用基準が極端に緩い企業は、以下のような傾向があります。

  • 離職率が高く、常に人が足りず業務が回っていない
  • 教育やフォロー体制が不十分
  • 長時間残業や非効率な業務が常態化している

仕事を覚えるまでは教育したり、上司や先輩社員がフォローする必要がありコストがかかる反面、売上を生む存在としては期待できません。
それでも長い目で見れば戦力になり売上に貢献してくれるため、“投資”として採用します。
だからこそ、長く続けてくれそうな自社にマッチした人を慎重に選びますし、大量に採用もしません。

審査不要で誰にでも融資している金融屋は違法な業者(いわゆる闇金)しかないのと同じで、誰でも採用している企業は基本的にブラック企業です。
社員を使い捨てと考えているからこそ、マッチングを考えずに大量採用できるのです。

なぜ“未経験者歓迎”でも落ちるのか

「未経験者歓迎」の求人なら未経験であることは不利にはありませんが、誰でもいいわけではないので、当然落ちることはあります。

応募資格がない

「未経験者歓迎の求人なのに応募資格?」と思うかもしれませんが、未経験者歓迎とは「そのポジションの実務経験がなくてもいい」というだけの話なので、実務経験以外の応募資格が設定されていることは少なくありません。

未経験者歓迎の求人でも、以下のような条件が設定されていることは多いです。

  • 離職率が高く、常に人が足りず業務が回っていない
  • 教育やフォロー体制が不十分
  • 長時間残業や非効率な業務が常態化している

例えば応募資格に、「30歳以下の方」と記載があれば40代以上の方は当然不採用になりますし、「大阪オフィスに出社可能な方」と記載があれば北海道からリモート希望の方は当然不採用となります。

応募資格を満たしていなければ、ほとんどの場合、書類選考で不採用となります。

短期離職を繰り返している

未経験者歓迎の求人は第二新卒枠が多く、一度や二度の短期離職はある程度許容される傾向にはありますが、短期離職を繰り返していると不採用にされる確率は上がります。

これは単に終身雇用が当たり前だった時代の名残ではなく、短期離職を繰り返していると「採用してもすぐ辞めるのではないか」という懸念があるからです。

もちろん短期離職に至った背景として、求職者本人に問題があったケースばかりではなく、企業側に問題があったケースもあります。
ただ、それでも何度も繰り返していれば「短期離職を繰り返すような人」として見られてしまい、採用されにくくなります。

企業とのマッチ度が低い

面接した結果、その企業とのマッチ度が低いと判断されてしまうと不採用となります。

では何をもって「マッチ度が低い」と判断されるのか。

「マッチ度が低い」と判断される原因
  • 今いる社員と馴染めそうにない・衝突する可能性が高い
  • 企業が大事にしている文化に難色を示す
  • 業界や商材に関連する分野への興味関心が薄すぎる

具体例を挙げると、以下のような状況です。

  • ロジカルに課題を解決するスタイルの企業からすると、根性論でごり押して解決しようとする人はミスマッチ
  • 飲み会や社内イベントを大事にしている企業からすると、それらの参加を嫌がる人はミスマッチ
  • エンジニアのポジションなのに、ITやWEBに関心が無さすぎる人はミスマッチ

これは未経験者に限った話ではなく、実績のある経験者でも、ミスマッチだと判断されると不採用になります。
特に未経験者の場合、「思っていた仕事と違った。自分がやりたかったのはこんな仕事じゃない」という理由で短期離職される懸念もあるため、経験者以上に企業とのマッチ度は重視されます。

「未経験者歓迎だったから」以外の志望動機がない

私はあえて面接では“志望動機”という形で聞きませんが、志望動機を聞かれて「未経験者を歓迎していたので」以外に答えられないのは、何も言っていないのと同じです。
「家が近かったから」「給料が良かったから」のようなものですね。

本音を言えば

志望動機なんてない。給料が比較的良くて通いやすくて自分でも受かりそうだったからでしかない。

という人も少なくないと思いますが、同じような条件の企業が複数ある中で、あえてその企業を選んだ理由はなんでしょうか
就業場所や待遇さえ及第点なら手当たり次第応募するという人は少ないと思います。応募に至ったきっかけとして「この会社なら長く続けられそう」「この仕事ならやってみたい」と思った何かがあるはずです。
企業はそこを知りたいのです。

それ、うちじゃなくてもいいよね?

という面接官の言葉は批判されがちですが(私もこの聞き方には思うところがあるので言いませんが)
何も“当社でないといけない唯一無二の何か”を答えろという話ではなく、「同じような企業が複数ある中で、なぜあえて当社を選んだのか」を知りたいだけなのです。

既にその仕事に適性があることが保障されている経験者と違い、未経験者こそ志望動機は重要視されます。

“未経験者歓迎”という募集に隠された秘密

未経験者歓迎の求人は魅力的に見えることもありますが、中には注意した方がいいケースもあります。
未経験者を歓迎しているからといって、「実績だけで判断せず、育成環境が整っている優良企業」とは限りません。

業界未経験可(職種やスキルは求める)

「業界未経験」を歓迎しているのであって、その職種の未経験者は歓迎していないというケースです。
営業など、業界が変わっても通用するポジションに多いです。

具体例としては

  • 「IT業界の営業」のポジションで、IT業界での就業経験はなくても良いが、2年以上の営業経験が必要
  • 「WEBエンジニア」のポジションで、WEB業界での就業経験はなくても良いが、1年以上のPHPでの開発経験は必要

ただ、類似職種の経験があれば採用されることがあるので、その場合は職種未経験でも応募してみるのはありです。
(マーケターとしては未経験でも営業経験があるため採用されたり、ITコンサルとしては未経験でもエンジニア経験があるため採用されるなど)

求人に「業界未経験可」と記載があることが多いので、見分けは容易です。

“間口広げ”が目的

本音では経験者に限定したいと思っているものの、「経験者の応募が少なかったら未経験者も考える」といった保険的な意味合いで間口を広げているケースです。

エンジニアの採用だとあまり聞きませんが、中小企業が事務やアシスタント的なポジションを募集する際に行っていることがあります。

タイミングによっては採用されやすいですが、「未経験でもいいけど、自力でキャッチアップしてね」というスタンスなので、丁寧に教えてもらうことを期待する人は入社後に辛い思いをする可能性が高いです。

採用基準を下げざるをえない

間口広げを目的とする企業とも繋がりますが、待遇が良くなかったり、離職者が多いなどの理由で採用基準を下げざるをえないケースです。

人手不足で育成の余裕がないので、もちろん育成環境には期待できません。
現場では仕事を教えてもらえず放置されるのに、「役に立たない」と煙たがられて、精神的に病んでしまうリスクが高いです。

事前に完全に見抜くのは難しいですが、待遇が競合他社と比べて悪くないか調べる、面接で離職率を聞いておく等で、ある程度は防ぐことができます。

実際に採用される未経験者の特徴

未経験でも採用される人には、いくつかの共通点があります。

これらはスキルではなく、考え方や姿勢の話です。だからこそ、誰にでも再現可能な部分でもあります。

募集要項をしっかり確認している

意外に思うかもしれませんが、そもそも募集要項をちゃんと読まずに応募してくる人は少なくありません

たとえば弊社なら、「大阪オフィスに勤務できる方。リモート不可」と書かれているのに「福岡からリモート希望です」という人や、「未経験者には二次面接後に課題がある」と記載しているのに、「すぐに入社できないなら辞退します」という人は何人もいました。

採用される未経験者は、募集要項にしっかり目を通し、「この会社で長く働けそうか」「自分に合っていそうか」を考えたうえで応募しています。
その姿勢だけでも、企業側からは「入社後のギャップが少なそう」「続けてくれそう」と、十分評価に値します。

業界や企業について研究している

未経験だからこそ、スキルや経験以上に問われるのが「どれだけ調べているか」という姿勢です。
とはいえ、単に「御社の理念に共感しました」だけでは響きません。

実際に採用される未経験者は、採用サイトの社員インタビューやコンテンツを読んでくれていたり、コーポレートサイトで実績を確認していることが多いです。
面接の中で

○○さんのインタビュー読みました!

こういう取り組みをされていますよね。

と触れられると、企業側は「ちゃんと調べてくれているんだな」と信頼感を持ちます。

業界研究でも、業界のニュースやトレンドに言及があると、「この人は本気で関心を持っている」と伝わります。
こうした具体的なリサーチは、「この人なら伸びそうだ」と思わせる大きな要素になります。

未経験という部分に甘えない

もちろん、まともな企業であれば「未経験だから最初はできなくて当然」という前提で選考しています。
誰も初日から完璧にこなせることは期待していません。

ただ、それを“できないことの言い訳”として態度に出してしまうと、採用は遠のきます。
前職の離職理由を聞いた際などに

未経験で何もわからないので、最初は誰かがついてくれると思っていたんですが、そうじゃなかったんです。

具体的にどう動けばよいかの指示がなかったのに、役に立たないと怒られて……。

といった主体性の乏しさや他責が垣間見えると、採用をためらわせる原因になります。

実際に採用される未経験者は、「できることから始めよう」というスタンスです。
事前に勉強してみたり、前職の経験を活かせそうな部分を言語化して伝えたりと、準備を怠らず前向きな姿勢が見える人は高く評価されます

セルバは未経験者歓迎でエンジニアを募集しています

セルバでは経験者だけでなく、未経験者もエンジニアとして募集しています。

未経験者には約3ヶ月のプログラム課題期間があり、課題が全て完了してから入社いただいています。(スタート時のスキルや本人のやる気により1~2ヶ月で完了した例もあり)
PHPで制作したポートフォリオをお持ちであれば、課題期間を短縮・免除します。
「エンジニアになりたいけど、未経験で応募できる求人がなかなかない」と感じている人には大きなチャンスだと思いますので、ご応募お待ちしています!