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「AI時代の到来によって、新しい学びを得るためのハードルは大きく下がりました」「これから始まるAI時代のキャリア形成に求められる要素は、単純に”学ぶか学ばないか”それだけだと思っています」——そう語るのは、茨城県つくば市を拠点に個人・法人向けのモバイルWiFiレンタル事業を展開する、株式会社FREEDiVE(以下、FREEDiVEと表記)の富塚大海(とみづかおうみ)さんです。
2019年に大学を中退し、アルバイトとしてFREEDiVEに入社した富塚さんは、個人向けモバイルWiFiレンタルサービス『MUGEN WiFi』のお客様サポート業務を皮切りに、お問合せデータ集計・分析、分析結果を踏まえた改善施策の立案・実行、お客様の抱える課題を踏まえた商品企画・改善、お客様に商品の価値を正しく伝えるためのブランド設計・マーケティング推進・人材採用を含む組織設計、直近では全社の経営戦略・企画推進、開発・インフラ部署の全体設計まで、入社からの7年間で社内に存在するほぼすべての職種を横断的に経験。
学歴フィルターも、年功序列も、前職の経験による配属の縛りも存在しないFREEDiVEですが、なぜそんなキャリアが実現できるのか。業界初の取り組みで急成長を遂げたモバイルWiFi事業立ち上げの裏側とあわせて伺いました。

富塚 大海さん
株式会社FREEDiVE 事業戦略・マーケティング推進責任者
2019年11月にアルバイトとして入社ののち、通信事業におけるカスタマーサポート・CRM構築・マーケティング施策を横断的に推進し、2024年1月より現職へ。
事業立ち上げから組織設計・PMF・LTV改善までのプロセスを一気通貫で担い、事業と組織の両輪をスケールさせる実行力を武器に成長戦略のデザインと推進を行う。
ーまず、御社がどんな会社なのか教えてください。
弊社、株式会社FREEDiVEは2016年6月に創業し、今がちょうど11期目にあたる会社です。2025年11月からは通信大手の株式会社ワイヤレスゲート(東証STD)の純粋子会社となり、情報通信業界における一定の立ち位置獲得も視野に入ってきた現在ではありますが、弊社の強みの源泉は実はWEB広告の業界にあるんです。
実際、2016年~2022年までの期間は社内にWEB広告代理店を営む事業部があり、「WiFi おすすめ」などで検索した時に出てくるようなランキング記事のメディア仲介・広告運用を行っていました。
ただ、代表の今井・幹部の大山をはじめとするメンバーと事業をやっていく中で「やりたいことだけでは勝てない」「やりたいことをやるために”今やるべきこと”は何か」「広告の効果を最大源輝かせるには、広告を見るお客様の課題を最大限理解しなければならない」「お客様の課題はどこにあるのか」「WEB全盛のこの時代、お客様の課題は”インターネットの利用履歴”にこそ現れる」「だから私たちはWiFiをやるんだ」と考え、今のビジネスモデル至ります。
その後2022年には会社分割を行い、祖業であったWEB広告の代理店事業部が別会社となったため、今の業態は情報通信業1本です。ホームページ上では、個人・法人向けモバイルWiFiレンタル事業、WEBメディア運営事業、ライフラインサポート事業という3つの事業体を運営しています。
株式会社FREEDiVEの主な事業領域
個人・法人向けのWi-Fiレンタル・販売を行うWi-Fi事業、比較・ランキングサイトなどを運営するWebメディア運営事業、生活インフラに関するサポートを行うライフラインサポート事業の3本柱を展開。2025年には上場企業であるワイヤレスゲート株式会社のグループ会社となり、通信市場でのさらなる事業拡大を目指しています。
ー同業他社と比べて、御社ならではの強みはどんなところにありますか。
強みと言うほどのことでもないのですが、弊社が掲げる徹底的なユーザーファーストの価値観は、回り回って弊社における競争力の源泉になっていると思います。
社内でもよく話すのですが、大前提「モバイルWiFiレンタルサービスは比較的参入障壁が低く、始めやすい」ので、多くの事業者がひしめくんですね。
その中で売上利益が立たずにクローズしてしまうサービスの多くは「意味もわからないまま、とりあえず値下げ」「新規営業に振り切り、既存顧客は放置」といった傾向が強く、広告費も回収できないままお客様からの信用だけを失っていきます。当然ですが、私たち事業者が「売上」と呼ぶものはお客様の家計からいただいたものですので、お客様からの信用を失い続ける事業者が生き残ることはありません。
だからこそ私たちは価格競争から抜け、1つの契約を長く続けてくださるお客様に、何をどれだけ還元できるか、新規営業よりも今いるお客様のLTV(顧客生涯価値)をどれだけ高めていけるかという発想に切り替えました。これが1つの強みになっている状況です。
一般消費者はどうせ安いのが好きなんでしょ?CM流しとけば思わず買っちゃうんでしょ?タレント使えば推すんでしょ?
その失礼な勘違い・思い違いにこそ、弊社が切り込んでいく余地があると思います。
ー最初のプロダクトである「MUGEN WiFi(ムゲンワイファイ)」は、リリース2ヶ月目で月間4000台の注文受付という急成長をしたそうですが、その要因は何だったのでしょうか。
時間制限がある採用説明会などでは一旦「元々広告代理店事業をやっていて高い水準での商品理解を持っていたから」なんて話もするのですが、新規注文0台→4,000台をリリース2ヶ月で実現した本当の方法は、誰でも真似できる「徹底的なSNSサーベイ」だったんです。
私たちの商品が売れるというのは「買ってくださるお客様がいる証明」ですので、まずは商品理解を深めることはもちろん、何が売れるのか、お客様は何に悩んでいるのかを、Twitter(現在はX)の口コミを見ながら徹底的に調べました。
すると「WiFiが欲しい」という声よりも、圧倒的に「家のWiFiが繋がらない」「外のWiFiが繋がらない」「WiFi買いたいけど高いから外したら損すぎる」「怖い」という声の方が多かったんです。
実際に自分の家で繋がるか分からないのに高いお金を払うのが怖い、繋がらなくても返金してもらえないのが怖いらしい、ということが分かったので、まず「レンタルサービス路線」で戦おうと判断できました。
ただレンタルモデルであっても「1ヶ月だけだろうと繋がらないものにお金を払うのは嫌だ」という不安の声は存在しますので、健康食品や美容系といった他業界の成功事例を徹底的に調べて、繋がらなければ全額返金という、モバイルWiFi業界で初めての「30日間お試しモニター」という仕組みが生まれました。それが一気に伸びたきっかけです。
このようなお客様の抱える顧客課題を起点にソリューションを考える思考法は今の組織図にも引き継がれていて、弊社ではお客様サポートの部署(通称CS部)のことを「カスタマーサポート部」でも「カスタマーサクセス部」でもなく、「Customer Science部」と呼んでいます。自分たちが作りたいもの、売りたいものをやるのではなく、お客様の声を聞いた上で、弊社の提供価値がアンサーになるのであればやる。
お客様の言いたいこと、私たちの伝えたいことを衝突させるのではなく、お客様一人ひとりの声の真因(インサイト)に心から向き合っていく。
すべての起点になる「お客様の声」を徹底的に分析する部署こそが、弊社のCustomer Science部だ、というのが1つの理念です。
ーこれまでで大変だったエピソードを教えてください。
これは私にとっても、会社にとっても大変だったエピソードなのですが、MUGEN WiFi がリリース2ヶ月目で月間4,000件という鮮烈なデビューを迎えた直後、2019年12月に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が発生しました。不要不急の外出が制限され、緊急事態宣言の発令で街が静かになっていくなかテレワーク需要が増大し、モバイルWiFiの需要が高騰しました。その結果、MUGEN WiFiの注文台数は2020年2月期に合計10,000台を突破しましたが、これが一番の問題でした。
というのも、当時私たちの端末の生産ラインは中国武漢の工場に存在していたため、本国のロックダウンによって現地工場との連絡手段が絶たれてしまったんです。まだWiFi事業者として駆け出しの素人でしたので、在庫がなくなった際に新規注文受付を停止する機能すら想定・実装できていませんでした。
お客様は困っていて今すぐにWiFiが必要で、外に買いにもいけないので、WEBを頼ってどんどん注文してくださるのに、その一方で商品が用意できない。WiFiを届けられない。毎日クレームの嵐と、お金を返してほしいというキャンセルの連絡が続きました。詐欺会社とも呼ばれました。
ただ、売上として一旦入ってきてしまっている以上、それらのお金は強制的に会社運営のための支払いサイクルに組み込まれていきます。
すべてのキャンセルを一度に全額返金すればコロナ禍中のキャッシュアウトは確実で従業員の生活も守れない会社になってしまいます。幸いレンタル事業でしたので、解約によって返ってきた端末はすぐに検品・クリーニングをして出荷に回していましたが、毎日来る圧倒的なクレームの数に耐えながら、中国からの連絡を待つだけの数ヶ月間は、かなりのプレッシャーでした。
発送までの期間はお客様と連携を取りながらお待ちいただくしかなかったのですが、時代柄のことでもあったので「そういう事情なら待つよ」と言ってくださるお客様も増えていき、お客様と丁寧に状況のつきあわせを行う、ちゃんと連絡を取ってお客様を大切にすることの大切さを学びました。
ー従業員数が増える中で、心理的安全性を保つための工夫はありますか。
今、全体で従業員が85名から100名ほどになりましたが、人が増えるとどうしても人間関係の合う合わないや、人による価値判断・行動基準のバラツキが顕著に出てきます。そんな中でも比較的順調に人員拡大・組織拡大をしながら業績成長のきっかけを作れている理由は、大きく3つほどあると思っています。
1つ目は、代表が作った「Protocol Book(プロトコルブック)」という社内向けの資料です。組織論でも30人の壁・50人の壁の話がありますが、組織の構成員が増えていくと、代表をはじめとする経営トップ・ボードメンバーがいくら経営理念を語っても現場のメンバーまで伝わらないということになります。
当然ですが、その逆もしかりです。こういったすれ違いからくるトラブルを未然に抑止するために、会社概要・創業秘話・沿革から、そもそもFREEDiVEが何をするために生まれた会社なのか、MVVの設計意図、経営計画の全容、計画達成に必要な考え方、各部に求める営業目標、営業計画作成のテーマ、計画の引き方、従業員に求める行動基本観まで、すべてを明確に定義(言語化)して1つの資料にまとめています。
新しく入ってきた方でもこれを見れば最低限の理解ができるようになっていて、分からなくなったらプロトコルブックに立ち返る。
言った言わない、なんで伝わらないんだ、いつも言っているだろ、ではなく「ここに書いてある」「皆で学ぼう」この一言で見解の統一ができていると思います。

2つ目は、圧倒的な仕組み化です。大きな企業になればなるほど組織図内に暗黙の力学が生じやすくなるので、社内の稟議は決裁権限を持つ人に直接挨拶に行かないと通らない、等のノウハウ格差が生まれやすいものですが、ツールを導入して稟議フローをシステム化することで、個人の感情に関係なく、会社の決まり規定通りに対応した内容は確実に承認される(認めてもらえる)仕組みにしています。このルートで質問すれば上司はちゃんと取り合ってくれる、という安心感にもつながっていると思います。

3つ目が、社内向けおよび一部新卒採用フローにおいて活用している従業員適正診断(マネジメント4象限)という考え方です。身も蓋もない話ですが、どれだけ仕組みを整えて経営理念を語ったとしても、それだけでは心理的安全性は担保されません。人として生きる以上、不満がないことはないですし、皆何かしらの不都合、不安、問題点を抱えています。特に会社組織においては「適正の不一致」が起きた際に、それがそのまま個人・組織(チーム)・会社を貫く不協和音につながります。
どんなことでも「頑張ればできる」のかもしれませんが、チャンネルを変えたら「もっとできる」かもしれない。今動きが鈍いあの人も、チャンネルを変えたら「頑張ればできる」へ。ひょっとしたら「もっとできる」になるかもしれない。
こういった価値観をもとに、代表自ら学術的な先行研究の事例を徹底的に調査し構築したフレームワークが、当社の従業員適正診断(マネジメント4象限)です。
診断自体はGoogleフォームの簡単アンケートですが、従業員を「エキスパート型」「イデア型」「エンパシー型」「コンプライアンス型」の4つのタイプに再分類することで、それぞれの特色・特性傾向をもとにしたマネジメント設計をしています。
タイプ間の上下・優劣は存在せず、そこには「適正」があるだけです。上で何が下ということは一切なく、それぞれの特徴を理解した上で業務を定期的に見直したり、組織全体の設計にも使っています。

これらタイプ(適正傾向)の差は言動に表れることも多く、例えばメンバーが1人辞めた時、抽象思考・合理性に強みを持つ傾向が高いイデア型のメンバーは「組織図に穴が空いた(欠員が出た)から採用計画の調整が必要」と考えますが、義理人情に厚く人間関係の輪を大切にする傾向が高いエンパシー型のメンバーにとっては「大事な仲間が消えてしまった」という受け止め方になる——。このタイプの違いを理解していないと、隣で話しているだけでもすれ違いが起きてしまうので、各員がこうした傾向の違いを最低限理解しておくことが必要です。
自分と他人は違う、といった基本的な考えに立ち戻った結果、従業員からも、自分のタイプが分かって安心して働けるという声をいただいている診断システムです。
ー御社に入ることで、社員はどんなキャリアを描けますか。
正直なところまだ未完成の域を出ていない弊社ではありますので、社員一人ひとりにあわせた明確なキャリアパスというものは作れていません。裏を返せば「だからこそ」自由なキャリアパスが作れる段階にある会社だなとも、感じています。
弊社ではこの自由なキャリアパスのことを「Colorfulness WorkStyle」と呼んだりもしていますが、この好例として、人事・労務・経理・総務といったいわゆるバックオフィスを除く全ての組織が、弊社では代表もしくは新卒を起点に生まれています。
そんな中、2024年に社内に開発の部署ができたのですが、これも新卒1人の意見から生まれたものでした。
もともとは顧客データ分析の技能を持つ新卒学生を採用しようと動いていまして、北海道の大学で植物類の成長研究をしていた学生を採用したのですが、内定者インターンをやっていく中で本人の考えるキャリアが進化していき、「あるものを分析するだけでなく、分析したものを元に自分でプロダクトを作れる、組織を伸ばせるエンジニアになりたい」と申し出があったのです。
エンジニアの経験はあるのか、本当にやりたいのか、それであれば時間外の勉強や休日のインプットは必須ですし、サーバーシステムが壊れた時には深夜稼働もあるかもしれない、全てのワークライフバランスを一度捨てる可能性もあるが、それでもやるのかと確認した上で、組織を作って1年目から開発チームの責任者をやらせる決断をしました。
本人も実際に約束を守り、入社1年半でフロントエンド・バックエンド・サーバーサイドを横断するフルスタック型のエンジニアに成長したほか、本人が退職した現在も開発組織の人数は十分に担保され、自社サービスのシステム改善を続けています。
会社組織の運営は遊びではないですし、個人単位の希望を叶えるだけの場所でもないため、当然本人の本気度合いはチェックしますが、弊社では年功序列・学歴・性別関係なく会社の状況と個人の意識をシンクロさせて部署を作ったりするので、描いたキャリアが実現できる土壌は十分に存在しているなと考えています。
また、弊社には「学歴フィルター」存在しないため、出自や生まれに関係なく、どこからでも世界と戦える人材になれるというのは、個人的にありがたいポイントでした。アルバイトからでも全然キャリアを作れましたし、前職マーケターだったから今回もマーケター。ということもありません。重要なのは「あなたが何になりたいのか」「どんな人生がいいのか」ということです。
実際私も経済的な事情で大学を中退してしまったので、当時は就職をしようにも応募できる会社が限られまして、そんな時に出会ったのがFREEDiVEのアルバイト募集でした。新卒切符は消えてしまったので「大卒歓迎」の会社には入れませんでしたが、「それでもいいよ」と言ってくれる会社があれば、そこで頑張りたい。あとはとにかく生活を安定させたい。その一心で応募したのを覚えています。、
入社後1ヶ月間は代表と2名体制でやっていたので、次の1人(現在事業部長を務める大山)が来てくれるまで、最初は「代表が商品を作り・マーケティングを行い・販売する」「私が商品の発送・検品・お客様サポートを行う」と分担していました。
そんな中でお客様サポートをやっていたのですが、どれだけ仕事だと割り切っていても、毎日同じクレームを受け続けるのは心が重くなります。
お客様に迷惑をかけずに自身のプレッシャーも振り切る形でこの状況を解決できないかと考えはじめ、最初に思いついたのが「お問合せデータの傾向分析・グルーピング処理と質問グループにあわせた回答テンプレートの構築」でした。お問い合わせのデータをまとめてテンプレートを整備し始めたところ、代表からそういう企画ができるなら顧客データ分析もやってみなさいと言われました。
はじめていただけたチャンスだと感じたので、分析者として役に立てるよう定性・定量両面からデータを見る練習をはじめ、社内でも「分析が得意な人」のポジションを積極的に取りに行くようになりました。そこからは展開もどんどん早くなり、データ分析の結果を元に何ができるか?改善施策の考案をやってみなさいと言われて商品企画に行き、今度は作った商品を日本一のサービスに変えてみなさいと言われてマーケティング部署の立ち上げ・初期構築・広告運用を行い、組織図の広がりを見てリソースの限界を見たときには自分がいいと思う人材を連れてきなさいと言われ人事戦略の具体構築・実行(いわゆるHRBPの動き)をやることになりました。
これは私だけで終わらせる話ではないと思います。、本人が望んでくれるのであれば、こういうキャリアを歩んでいける方がいたほうが、個人の将来のためにも会社の将来のためにも良いと思っているので、「富塚さんだからできたんだよ」で終わらせずに、次のモデルを描ける組織にしたいと考えています。
ー求める人材はどのような人ですか。
弊社が新卒採用・中途採用で積極的に発信している要素が4つあり、それが「誠実さ」「真面目さ」「丁寧さ」「やり抜く力(GRIT力)」です。これさえあれば新卒でも中途でも未経験でも絶対に伸びると思っていますし、逆にここを満たしていない方(不誠実で・不真面目で・粗雑で・すぐにMISSIONを放棄する方)は、どれだけ前職で実績があったと言われても、信用せずにお見送りさせていただく場合がございます。
この4要素を持ったうえで、かつ入社後に活躍する人に共通する特徴としては、「柔軟性が高く、いい意味で”こだわりがない”人」です。
「自分は営業なので営業しかやりません」「ほかの業務をやらせるなら、先に給与を上げてください」というタイプの方は、営業としては大成するのかもしれませんが、ある意味で「営業以外のことを何も知らずに(できずに)大成していく」とも言えるので、会社の状況や時代が求めるキャリアの風向きが変わった時に対応できず、キャリアパスが崩れ去る可能性があります。
逆に「マーケティングをやっていたらデータ分析もやりたくなったので一緒に勉強していいですか」といった具合に、自分から情報を取りに行って、次に学ぶべきことを見つけていける人は自身で自身のキャリアパスを育てていけると思います。
また、これは私の考え方ですが「3つのThink!!!」を持っている方も、比較的業務内容にかかわらず成長していく傾向が強いです。3つのThink!!!というのは「ロジカルシンキング(論理的思考=因果関係を踏まえて論理的に考える力)」「ラテラルシンキング(水平的思考=複数の事象を並列的に考え処理する力)」「クリティカルシンキング(批判的思考=目先の事象に囚われず構成要素や因果関係に疑問を持つ力)」を指しており、これらの能力を日々磨いていくことで「目の前の事象に対して短絡的に飛びつかず、様々な可能性を踏まえて複数の選択肢を同時に検討し、因果関係やその決定が周囲に与える影響も加味して、最終的な決断を行う」力が身につきます。
日本ではこれらをまとめて「地頭力」なんて言ったりもしますが、それであれば地頭力は先天的な才能によるものではなく、後天的に育成できることになります。いずれにしても、そのまま日々の業務に活用できる考え方(思考法)だと感じています。
部署の壁を超える合同ランチ会と、地元・茨城への貢献活動
有給休暇やパラレルキャリアOKといった一般的な制度に加え、社員からの要望を反映しながら福利厚生を増やしているのがFREEDiVEの特徴。中でも好評なのが、2週間に1回、火曜日のお昼に会社が費用を出して行う「合同ランチ会」です。
他部署が何をやっているか分からない、困った時に誰に聞けばいいか分からないという声から生まれました。また、FREEDiVEでは本社所在地である茨城県つくば市のサッカークラブ「つくばFC」へのデジタル機材提供を通じた協賛支援や、県内取手市の花火大会への地元協賛を行うなどなど、地元貢献活動にも力を入れています。
ーAIは社内でも積極的に取り入れていますか。
現在はClaude・Genspark・Geminiの3サービスを社内生成AIとして導入しています。あわせてガバナンス・内部統制の観点からも社内生成AI利用規定の作成を積極的に推進しており、社内が当たり前にAIを使う時代を作り出そうとしているところです。
部署によって生成AIの使い方は異なりますが、例えばマーケティング部であれば簡易的なテスト用クリエイティブの制作をAIデザイナーに任せることでクリエイティブ制作にかかる工数を80%以上削減したり、決済管理部であれば月額のお支払いが滞ってしまったお客様への債権回収状況を分析し、ネクストアクションを提案するためのワークフローを、全て自動化することに成功しています。毎週土曜日13時に私の作成した債権チェックAI(Saiken-Kakunin Agent)が勝手に動き始めて、直近1週間の分析結果を決済担当に送ってくれます。
ただ、人によってAIを使いこなせる・使いこなせないが分かれてしまうという課題もあります。しっかり指示文を入れる人はすごいことをやりますし、よく分からず一行だけ入れている人だとAIが正しく動いてくれない。そこで、プロンプトの裏側の設計を私が一括して行い、雑な質問が来た場合は要素分解して、ここと、ここと、ここを追加で教えてというヒアリングをAIにかけさせる仕組みを仕込んでいます。AIを使ってきた経験値の有無にかかわらず、全員が同じ高い水準でAIを使えるような状況を作りだすことを意識している状態です。
AIは目の前の作業・処理を効率的に進めるための手段でしかないので「AIを使わなければいけない」「AI人材にならないといけない」わけではないのですが、時代の流れからみて今後30年ぐらいは生成AI隆盛の時代が進んでいくと思います。
AIによって効率化される業務、効率化されて対応領域が進化する個人が生まれてくる中で「AIとか触ったことない」「怖いので嫌だ」になってしまうと、時代との差分で相対劣位を味わう可能性がありますよね。AIを使ったからキャリアが開けるわけではないですが、AIを使っていないことで閉じるキャリアがあるかもしれない。そういった意味では今のうちにたくさん触って慣れておくことが重要だと感じています。
株式会社FREEDiVEが大切にしている3つのこと
① 価格競争ではなく既存顧客のLTVを追求する
やみくもな新規獲得競争とは距離を置き、サービス利用を長く続けていただけるお客様への還元を重視する経営方針
② 学歴・前職に縛られないキャリア形成
アルバイト入社からでも、本人の希望次第で複数部署を経験し、事業責任者(統括職)を目指せる環境
③ AIテクノロジーの経験値に関係なく一定の成果を出せる仕組みづくり
すべての部署を横断した事業戦略・マーケティング推進責任者が自らプロンプト設計・Skills構築を一括管理し、誰が使っても同じ水準のアウトプットを引き出す
ー今後の展望を教えてください。
この10年間、業態を変えながら改善を重ねてきた会社ではあるのですが、新規事業で業界ナンバーワンを取っても、拭えない課題がありました。ベンチャー企業であれば必ず経験するキャッシュフロー・資金の問題です。この市場を攻めれば勝てると分かっていても、キャッシュが安定しないので予算の関係で踏み出せず、その間に大手企業が参入してしまうというフェーズもありました。
そんなFREEDiVEですが、2025年11月に大型M&Aを実施。長年のご縁もあり、オフラインの販路に圧倒的な市場シェアと強みを持つ通信大手ワイヤレスゲート社(東証STD)の純粋子会社(グループ傘下)に加入しました。
今後は、ワイヤレスゲート本社の強みであるオフラインの販路と、弊社が最も強いWebの販路、つまりオンラインを掛け合わせた商品展開や、ワイヤレスゲート様側のお客様のオフライン購買データを弊社のデジタルの力で分析して新規事業を打ち出すといった、クロスドメイン的な動きがどんどん増えてくると思います。
ここからはまた市場を広げ、国内外関係なく「通信といえばワイヤレスゲートグループだよね」「あの時FREEDiVEが入ってきて状況変わったよね」「M&A成功事例」と言われる状態を作っていきたいと考えています。
ー最後に、AI時代のキャリアに悩む読者へメッセージをお願いします。
これから始まるAI時代のキャリア形成に求められる要素は、「単純に”学ぶか学ばないか”」それだけであり、生成AI時代の到来によって、学びのハードルは一気に下がると思っています。
これまでの時代は新しいことを学ぶにも、時間・お金・場所など事前に対応すべきハードルが多かったと思いますが、これからの学びのきっかけは「AIに聞く」以上。になります。AIの調べてくれる内容は全てが正ではないので自身で追加の学習やファクトチェックをしていく必要はありますが、やりたいこと=自分が目指すゴールに対して、何から手をつければ良いかの整理は十分に対応可能です。
学びの一歩目が踏み出しやすくなった。それだけでもできることはかなり増えると思いますので、あとはもう「やるかやらないか」の2択です。
分からないことを一言でもいいので調べ続けて成長していった人は、どんどんキャリアが開けてくると思いますし、「AIはよく分からないから触らなかった」「どうせ嘘ばかりでしょう」と言っている人は、おそらく置いていかれてしまいます。
いつだって変化のきっかけは時代と歴史のなかにあり、その変化を掴んで成長できるかは自分次第。周りのせいにして良いことは1つもないので学び続けることが大事というのが、今の私のメッセージです。本日はありがとうございました!
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業界初の「30日間お試しモニター」で急成長を遂げ、コロナ禍での工場ロックダウンという最大の危機も乗り越えてきた株式会社FREEDiVE。大学を中退しアルバイトから入社した富塚氏が、2019年からの7年間でほぼすべての職種を経験してきたというキャリアは、学歴や前職の経験にとらわれず、本人の意志次第でキャリアを切り拓ける環境があることの何よりの証明ではないでしょうか。
あなたのキャリアについて、インタビューさせていただけませんか?
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取材からインタビュー記事の公開に至るまで、費用は一切かかりません。
自分ではありふれた経歴だと思っていても、過去のあなたと同じ境遇にある方のキャリアの道しるべになるかもしれません。
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自身のキャリアに迷っている人のお役に立てればと考えています。
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