指示待ちではうまくいかない。裁量権の大きさが魅力のWeb制作会社トリックスターの仕事のリアル

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「全員がAIという部下を持っているような感覚で、末端でも係長」——そう語るのは、自治体や上場企業向けにオーダーメイドのホームページ・Webシステムを手がける株式会社トリックスターの代表・赤西芳樹さんです。裁量権の大きさを武器に、AI時代には誰もが「ディレクター」的な役割を担うようになると考える赤西さんに、事業の特徴や求める人材像、AIとの向き合い方について伺いました。

目次

プロフィール紹介

赤西 芳樹さん
株式会社トリックスター 代表取締役。自治体・上場企業など大規模組織向けのホームページ制作、Webシステム開発を手がける。「ビジネスとはgiveを最大化する仕組み」という独自の考え方のもと、事業拡大とグループ化を構想している。

自治体・上場企業向けのオーダーメイドWeb制作 ── 株式会社トリックスターとは

弊社の事業は、主にホームページ制作とWebシステム開発です。ただ、会計事務所さんや美容室さんのようなホームページはつくっておらず、官公庁・自治体のような公的機関や、上場企業、従業員数百名以上の規模の会社様がメインのお客様になっています。より安全な環境でホームページを運用したいというセキュリティ意識の高い会社様が中心です。

システム開発についても、バックヤードのシステムではなく、会員サイトやECサイトなど、ホームページの延長線上にあるユーザーインターフェースを持つシステムが中心です。ECサイトで言うと、レンタルカートや楽天市場は扱っておらず、そうしたプラットフォームでは対応しきれない、カスタマイズ性の高いオーダーメイドのECサイトをつくっています。単純に「ホームページ制作会社」と言うと少しイメージが違っていて、少しシステムよりのホームページ制作会社、というのが近いイメージだと思います。

株式会社トリックスターの主な事業領域

自治体・上場企業・従業員数百名以上の企業向けに、Movable Typeを用いたホームページ制作と、会員サイト・ECサイトなどオーダーメイドのWebシステム開発を展開。クライアントのビジネスモデルや集客・マーケティングまで踏み込んだ、上流工程からの提案を強みとしています。

指示待ちではうまくいかない ── 裁量権の大きさというやりがい

弊社の特徴として、裁量権が大きいことが挙げられます。お客様への提案や実装においても、どういったアーキテクチャを使うかといった手段・手法について、ある程度スタッフの裁量に任せています(もちろんクライアント様の同意は必要です)。自分が考えた理想の形を実現していけることが、やりがいにつながっていると思います。逆に、指示待ちのタイプだとうまくいかない仕事だとも思います。

弊社がつくっているものはホームページにしろシステム開発にしろオーダーメイドの部分が非常に大きいので、細部まで全部指示を出すというわけにもいきません。制作の中で要件が変わることもありますし、お客様もシステムやホームページの専門家ではないので、形になってから「ちょっと違うな」と調整が必要になる。すべてを設計図通りにつくるわけにはいかない仕事なんです。

ディレクター・デザイナー・エンジニア ── 職種構成

特に部署という単位はなく、ディレクター、デザイナー、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアが主な職種です。ディレクターは一部SEを兼ねています。お客様との窓口はディレクターが担い、そこからデザイナーやフロント・バックエンドのエンジニアに連携していく形になります。

状況に応じてコミュニケーションツールを使い分ける

必要な状況に応じて、連絡手段をうまく使い分けています。案件全体の話はチャットツールで、タスクレベルの話は業務管理ツール(backlog)上で、というように使い分けていて、対面で話した内容も、後からチャットやbacklogにまとめて共有します。必要なスピード感と、誰にどこまで共有すべきかという重要性・緊急性に合わせて、それぞれがツールを使い分けています。

雑談は多くない、黙々と手を動かす社風

雑談はそんなに多くありません。みんな定時で帰ることを意識していて、必要なコミュニケーションは対面で取りつつも、それ以外は淡々と作業している雰囲気です。営業がメインの会社ではなく、どちらかというと制作がメインの会社なので、黙々とパソコンに向かっている人が多いですね。女性同士で食事に行くなど、それぞれ適度な交流を取っています。最近は社内の交流を図るために月2回、出社しているメンバーでランチ会をするといった取り組みもしています。

学習のための書籍・セミナー費用は経費で

好評というほどユニークな制度は正直あまりないかもしれません。ただ、学習のための書籍代やセミナー代なども申請すれば費用を出すなど、必要なサポートはしっかり整えています。

制度内容
書籍購入費学習のための書籍代は経費で購入可能
セミナー参加費興味のあるセミナーがあれば、申し出れば費用を負担
健康診断通常通り実施

出社がメイン、事情に応じた裁量労働制

ー働き方について教えてください。

正社員に関しては出社がメインです。ただ、配偶者の転勤で東京に引っ越したメンバーなど、事情に応じて在宅で働いているメンバーも2名ほどいます。育児中で保育園の送り迎えなどの都合がある場合も、状況に応じて在宅勤務を取り入れることがあります。ただ、できるだけ出社してコミュニケーションを円滑にしたいという考えがあるので、自由なフルリモートを許容しているわけではありません。

勤務時間は裁量労働制を取っていて、何時から何時まで働くかは個人が申告する形です。申告通りであれば問題なく、たとえば9時出社と申告して10時に来れば遅刻になりますが、10時出社と申告していれば遅刻にはなりません。1日8時間という枠の中で、開始・終了時間は個人の裁量に委ねています在宅勤務者の稼働時間についても、特に厳密な管理はしていません。結局のところ、成果物やお客様のビジネスの成功にどれだけ貢献できたかが評価になるので、その過程でどう働くかに干渉するつもりはありませんし、管理コストを増やしたくないという考えもあります。

自責マインドと「giver」の思想 ── 求める人材像

基本的には自責マインドの方を求めています。ここで言う自責とは、反省することではなく、仕事の進め方のことです。うまくいかないとき、誰が悪いかを決めても物事は前に進みません。原因は突き詰めますが、責任の所在にはこだわらず、「何を変えれば解決するのか」を自分の側から探して手を打つ。そうやって仕事を進める方と一緒に働きたいと考えています。

もう一つは、「giver」でありたいという意識を持てる方です。私自身、ビジネスとはgiveを最大化する仕組みだと思っています。giverといっても、ただ単に尽くすということではなく、giveを効率よく仕組み化して、1の労力で100の価値を世の中に提供できる仕組みをつくること。これがビジネスなんじゃないかと考えています。犠牲的に頑張って報われない、という形ではなく、そうした考え方に共感していただける方に来てほしいと思っています。

全員が「係長」になる時代 ── AIとの向き合い方

ーAIの登場によって、Webの仕事はどう変わってきましたか?

お客様の理解やマーケティングの立案などをAIに任せると、それっぽいことはできるのですが、核心はついていないと感じます。この人が何を思っていて、何を求めていそうか、といった人間関係の機微をAIは読み取れません。人はアンケートで「買う」と答えても実際には買わないように、本音と建前が違うものです。受け取った情報をそのまま処理しても、正解は出てきません。

だからこそ、ビジネスの上流工程やお客様とのコミュニケーション自体は、AIに取って代わられることは難しいと思っています。むしろ簡易的にAIを使う人が多くなるからこそ、その部分に価値が出てくるとも感じています。

一方で、単純なコーディングや、同じようなデザインを量産するといった作業はAIにできるようになっていきます。そうなると、1人1人が半分ディレクターのような存在になっていくと思っています。システムであればみんながSE的な立ち位置に、デザインであればみんながアートディレクター的な立ち位置に近づいていく。人間は指示する側であり、作業自体はAIに任せる。全員がAIという部下を持っているような感覚で、末端であっても係長のような存在になっていくのではないかと思っています。

AI時代に求められるスキル ── トリックスターが現場で感じていること

毎年1つの新規事業でグループ化を目指す ── 今後の展望

私自身、色々なことをやりたいタイプでして、環境も整ってきたので、毎年1つ新しい事業法人を立ち上げて、グループ企業を増やしていきたいと考えています。制作・開発はトリックスターが担いながら、自社で展開していく複数の事業の生産性向上を後押ししていくような形に発展させていくイメージです。実は来月リリース予定の新しい事業もあり、これからさらに広がっていく予定です。

読者へのメッセージ

今は転職も自由な時代ですし、AIも当たり前にある時代です。成長できる環境かどうかは、結局のところ本人の考え方次第だと思っています。会社から与えられるのを待つのではなく、どんな環境でも自分で成長していける、自責マインドを持てる方であれば、弊社のような裁量の大きい環境はきっと合うはずです。

そしてビジネスとは、1の労力で100の価値を世の中に提供できる仕組みをつくることだと思います。効率よく価値を届けられる仕組みに共感していただける方と、これから広がっていく事業を一緒につくっていけたら嬉しいです。

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この記事を書いた人

キャリアクラフトは大阪・東京を拠点に20年、人材事業やシステム開発を行ってきたセルバが運営する「新しい働き方を創るメディア」です。
従来の新卒や転職だけでなく、フリーランスやパラレルキャリアなどの新しい働き方や、リモートワークや時短勤務などの新しく浸透しつつある制度について発信しています。
自身のキャリアに迷っている人のお役に立てればと考えています。

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