あなたのキャリアについて、インタビューさせていただけませんか?
自社の宣伝をしたい方大歓迎!ぜひキャリアクラフトにインタビューさせてください。
取材からインタビュー記事の公開に至るまで、費用は一切かかりません。
自分ではありふれた経歴だと思っていても、過去のあなたと同じ境遇にある方のキャリアの道しるべになるかもしれません。
異業種に転職された方、フリーターから正社員になられた方、ブランクから復帰された方、未経験からフルリモートの仕事に就かれた方など、様々なキャリアの方をお待ちしています!

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「ボーダレスという器を使って、その人自身がどうなりたいかを描いてください」——そう語るのは、2007年の設立以来、社会課題をビジネスで解決する事業だけを展開し、現在は世界15カ国で48の事業を手がける株式会社ボーダレス・ジャパンの峯美紀子さんです。売上や利益ではなく、課題がどれだけ解決されたかという「ソーシャルインパクト」を最重要のKPIに置き、先輩事業の利益で新しい事業を生み出す「恩送り」の仕組みを築いてきた同社。事業の独自性やチームづくり、キャリアの描き方、そしてAI時代に事業づくりがどう変わるのかについて伺いました。
峯 美紀子さん
株式会社ボーダレス・ジャパン 社会共創デザイン室。学生時代にフィリピンでの活動を経験し、社会課題の解決に関心を持つ。その後、スタートアップでのキャリアを経て、ボーダレス・ジャパンに中途入社。現在は社会共創デザイン室を立ち上げ、グループ全体のPR・ブランディングを担い、ソーシャルビジネスの可能性を社会に伝える活動に取り組んでいる。

ーまず、御社がどんな会社なのか教えてください。
当社は2007年に設立された会社です。創業以来およそ20年間、社会課題と言われているものをビジネスで解決する事業だけを展開してきました。扱っている課題は本当に多岐にわたっていて、貧困問題や気候変動のような環境問題もあれば、不登校などの教育の課題、ジェンダーの課題もあります。
こうした課題を、いろいろな角度からビジネスにして社会に届ける活動をしていて、今は世界15カ国で48の事業を展開しています。
ー代表の田口さんは、どんな思いでこのビジネスを始めたのでしょうか。
田口は早稲田大学商学部の出身で、学生時代に本当にたまたま、テレビで飢餓に苦しむ子どもの映像を見たんです。そのとき「この理不尽な社会を変えたい」と思ったのが、起業を決めたきっかけでした。田口自身に特別な原体験があったというより、本当に1つの映像がきっかけだったんですね。
その後アメリカに留学して、ソーシャルビジネスにも取り組んでいました。ところが学生起業を考えていたときに、投資家などから「課題解決や社会貢献は、儲かってからやりなさい」と言われたそうです。それがすごく悔しかった。そこで新卒では「3年で辞めて起業する」と宣言したうえで株式会社ミスミに入社し、結果的に2年で成果を残して退職、ボーダレス・ジャパンを起業しました。
最初の事業はシェアハウスです。日本に暮らす外国の方は、バックグラウンドなどを理由に、なかなか不動産屋さんに家を貸してもらえないという課題がありました。そこに対して、ただ家を貸すというより、一緒に住む空間をつくるところから始まっています。
株式会社ボーダレス・ジャパンの主な事業領域
貧困問題、気候変動などの環境問題、不登校をはじめとする教育の課題、ジェンダーの課題など、さまざまな社会課題をビジネスで解決する事業を展開。福岡本社と東京オフィスを拠点に、バングラデシュやミャンマーといった途上国での雇用創出を含め、世界15カ国で48の事業を手がけています。

ー他社と被らない事業モデルだと感じています。御社ならではの違いはどこにありますか。
一番分かりやすいのは、売上や利益を最重要とするのではなく、課題が解決された量や質、いわゆる「ソーシャルインパクト」を事業のKPIとして追っていることです。ここが、一般的な事業会社さんとの最大の違いだと考えています。
通常のビジネスなら、売上を上げるために売価を上げるというアプローチを取ることもあると思います。でも私たちは、バングラデシュやミャンマーなどの途上国で、貧困層の雇用をつくるために事業を立ち上げているケースが多いんです。売価を上げても、そこで働く人の数は増やせません。だから基本的には売価は上げずに販売点数を増やすという意思決定をしている──。どれだけ多くの商品を売れるかが雇用を増やすことにつながるので、経営判断でも、お金の部分よりどれだけ雇用を確保できるかを重視しています。
ー48もの事業が生まれている背景には、どんな仕組みがあるのでしょうか。
各事業は、売上の一部を拠出する仕組みを持っています。新しい事業が立ち上がるときは、「恩送り」と呼んでいるのですが、先輩たちがつくってきた事業の利益から新しい資金を拠出するやり方を取っているんです。
新しい事業が立ち上がるための仕組み、いわばエコシステムをこれまできちんと築き上げてきたことが、当社のユニークなポイントの1つです。
ー拠点は福岡と東京ですが、実際にはどのような働き方になりますか。
新卒は毎年10人ほど採用していて、全員が福岡からスタートします。中途の方はご家庭の事情などもあるので、基本的には全国どこからでもリモートで入社できる形です。
オフィスは福岡と東京にあるので、関東や福岡で働く方は、出社とリモートを組み合わせたハイブリッドで働いてもらっています。出社して働くメンバーもいれば、リモートで働くメンバーもいます。
ーコミュニケーションを取りやすくするために、会社として取り組んでいることはありますか。
各事業で共通しているのは、チーム単位で毎朝行う朝会です。だいたい9時から9時半に始まり、1日15分から30分、チームメンバー全員が顔を合わせる機会をつくっています。
実はボーダレスは残業にかなり厳しい会社なんです。9時から18時の間でどれだけのパフォーマンスを出せるかに、とてもこだわっています。そのため、みんな1日のスケジュールを15分単位で組んでいて、朝会でそのタスクを発表したり、困っていることや確認したいことを共有したりする時間です。
チームによりますが、私のチームでは1on1を毎週行っています。さらに月に1度、グループ全体が集まる「マンスリーボーダレス」、通称「マンボ」という全社ミーティングもあります。ブレイクアウトで、他の事業部の人と話す機会もありますね。
ー御社に入ると、どんなキャリアを描き、どんな部分で成長していけるのでしょうか。
キャリアについては、会社側から「こういうキャリアパスがいいんじゃない?」と提案することはあまりありません。ご本人が何をしたいかを一番に優先して、配属や役割が決まっていきます。
20年やっているとはいえ、中を見ればほとんどが新規事業です。既存の事業も、まだまだスケールさせていかなければいけないスタートアップのようなものが多いんですね。だから入社時には、何かを与えるというより、ボーダレスという器を使って、その人自身がどうなりたいかを描いてください、と伝えています。
そのため、自分でキャリアを開拓したい方のほうが向いています。たとえば「貧困問題に関する事業がやりたい」「マーケティングのスキルをソーシャルビジネスで生かしたい」という気持ちがあれば、そのポジションは必ずどこかにあります。そこに入り込んでいける環境です。
ー採用情報には「起業家になる」という道も紹介されています。入社後に自分の事業を持つこともできるのでしょうか。
今は「起業家」という言葉はあまり使っていなくて、「社会事業家」という言葉を使うようにしています。ボーダレスに入るメンバーは、事業経営人材や事業開発人材、つまり0から1をつくる人などが人材要件になります。
ボーダレスに入社した暁には、誰でも事業代表になれるチャンスがあると思っていただいて大丈夫です。
JICA海外協力隊に参加しても、帰国後に復職できる
特徴的な制度として挙げられたのが、JICA海外協力隊との企業連携です。協力隊として海外で約2年間活動する場合、通常は一度退職して現地へ向かう人が多いなか、ボーダレスの社員は活動を終えた後に復職できる権利が与えられるといいます。来年から実際に派遣が始まる予定で、この制度を活用する社員もいるそうです。ほかにも、「こういう制度や働き方をやりたい」という提案が上がれば、基本的に「いいじゃん」となるカルチャーがあるとのこと。新卒の学生向けには、インターンとあえて呼ばず、事業をつくる経験をしてもらう合宿型のイベント「BORDERLESS BOOT CAMP」も開催しています。

ー中途で入社される方の前職は、さまざまなのでしょうか。
もともと中途採用はあまり行っておらず、新卒のプロパーが多い会社でした。私も中途入社なのですが、3年ほど前から中途のキャリア採用を強化しています。
バックグラウンドはみんなバラバラです。大手の事業会社にいた人もいれば、リクルートやサイバーエージェントのようなメガベンチャー出身の人も、私のようにスタートアップから来た人もいます。ただ、途上国に行った経験があるなど、社会課題に何かしらの原体験を持つ人がキャリア組には多いかもしれません。
ー峯さんご自身も、そうした経験があったのですか。
私は学生時代にフィリピンで活動していました。当時は、これでご飯を食べていけるイメージが湧かなくて、半ば諦めたんです。自分の活動を起業という形にする選択肢は取りませんでしたが、いつかやっぱりこの領域に戻ってきたい、という思いはずっとありました。
ーどんな価値観や考え方を持つ人が、御社に合うと思いますか。
まずは、主体性を持って、自分でキャリアを開いていきたい人です。そしてボーダレスには、圧倒的に利他の精神が強い人が多いと感じています。ベクトルが自分ではなく社会に向いていて、社会が良くなるために、あるいは自分が実現したい未来や社会像がある人は長く働けると思います。
普通の企業で働いていると、経営判断の中で、それ以外のことを優先しなければいけない場面もあるはずです。ボーダレスには、自分の思いに一番に取り組める環境があります。自分の思いと仕事が一致することに違和感なく働ける人は、長く活躍されている印象です。
ーAIの登場で、仕事が減ったり単価が下がったりする業種もあります。御社ではAI時代をどう見ていますか。
大きく変わると思っています。これまでは新しい事業を0から1で立ち上げるとき、だいたい3人ほどの小さなチームで取り組んでいました。でもそれは、PMFするか分からない新規事業に、3人分の人件費をかけるということでもあります。今のAIの発展によって、役職ごとにAIが機能できるようになりました。そうなると、1人あたりが立ち上げられる事業の数は圧倒的に変わるよね、という話を社内でよくしています。少ない人員で、数多くの事業を立ち上げられる機会が生まれるはずです。
もう1つは、言語の壁がどんどんなくなっていくことです。私たちがやりたいのは、世界195カ国でソーシャルビジネスがソリューションとしてインストールされている状態をつくること。1つの事業モデルが各国や地域にローカライズされ、根づいていく。その状態をつくるには、AIと人の掛け算がすごく大事になってくると話しています。
事業をつくるところに人が介在するのは、やはり不可欠です。一方で、バックオフィスやコーポレート部門には、AIで代替できる部分が多いと感じています。ボーダレスは管理会計がとても細かい会社なのですが、これまで人の手作業で行ってきた部分がかなり自動化されてきました。今後は独自のコーポレートシステムとして仕組み化し、人が介在しなくてもいい状態がつくられていくだろうと見ています。
株式会社ボーダレス・ジャパンが大切にしている3つのこと
① 売上よりソーシャルインパクトを追う
売価を上げるより販売点数を増やし、どれだけ雇用を生めるかといった「課題解決の量と質」を最重要のKPIに置く
② 「恩送り」で次の事業を生み出す
各事業が売上の一部を拠出し、先輩事業の利益で新しい事業を立ち上げるエコシステムを築いてきた
③ 器を使って、自分のキャリアを描く
会社がキャリアパスを与えるのではなく、本人の意思を最優先に。誰もが事業代表を目指せる環境をつくる
ー今後の展望やビジョンを教えてください。
今、売上はおよそ105億円です。「社会課題解決だけで100億円いくなんてすごいね」と言われることは多いのですが、自分たちとしてはまだまだ1つの通過点としか思っていません。これを500億、1000億とスケールさせていくための事業戦略、事業展開をしていかなければいけないと考えています。
そのためには、ソーシャルビジネスが「オルタナティブな選択肢」ではなくなることが必要です。優秀なビジネスパーソンが、自分の磨いてきた刀をここで振るいたいと思えるような会社の器として、成長していかなければいけません。優秀な人材が集まり、AIとの掛け算ができれば、ソーシャルビジネスという仕組みをより早く世界に広げていけるはずです。そこに目下取り組んでいきたいと思っています。
国内では、都市と地方の格差が今すごく広がってきています。若い人たちが「地元に戻りたい」「都会じゃなくてもいいよね」と思えるような、地方で働く環境や居場所づくりを、これからボーダレスとしてもっとやっていきたいという話をしています。

ー最後に、これからの働き方に悩んでいる読者の方へメッセージをお願いします。
中途の方には、これまで磨いてきたスキルや強み、経験を、残された人生や働ける時間の中でどこに一番注ぎたいかを考えてみてほしいです。ちょっと恥ずかしいかもしれないけれど、真剣に考える機会を設けていただいてもいいのではないでしょうか。その方たちが活躍できる場所の選択肢の1つに、ボーダレスはなりうると思っています。興味があれば、ぜひお話ししましょう。
新卒や若手、学生の皆さんについて言えば、今は社会課題の解決に取り組みたい人も、そうしたメッセージを発信する企業も、20年前と比べるとすごく増えています。とはいえ、大きな企業でも売上や利益の面で事業化できなかったり、撤退したりするケースは少なくありません。その中で、本気で事業づくりにダイナミックに挑める環境があることは、ボーダレスの1つのポイントだと思います。
今は起業のハードルもそれほど高くなく、さまざまなインキュベーションやプログラムがあります。まずは自分がやりたいことに、とりあえず挑戦してみてください。そのうえで、ボーダレスが1つの環境として使えそうであれば、働く場所として検討していただけたら嬉しいです。
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自分ではありふれた経歴だと思っていても、過去のあなたと同じ境遇にある方のキャリアの道しるべになるかもしれません。
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