レベニューシェアとは?わかりやすく成果報酬との違いや成功事例を解説

レベニューシェアとは、簡単に言えば、一緒に事業を行う企業やパートナー同士で、発生した売上・収益をあらかじめ決めた割合で分ける仕組みです。
たとえば、A社がWebサービスの企画と営業を担当し、B社がシステム開発を担当するとします。
通常の受託開発なら、A社がB社へ500万円の開発費を支払います。
一方、レベニューシェアでは初期の開発費を抑える代わりに、サービス公開後の売上の20%をB社へ支払う、といった契約が考えられます。
売上が100万円なら20万円、500万円なら100万円をB社へ分配する仕組みです。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングも、レベニューシェアを、複数企業が協力して事業を行い、そこで得た収益を分配するビジネスモデルと説明しています。
ただし、実務では「売上の何%か」だけを決めればよいわけではありません。
成果報酬、アフィリエイト、プロフィットシェアなど似た言葉との違いを理解した上で、何を分配対象にするのか、どの費用を誰が負担するのか、いつまで分配するのかまで決める必要があります。
レベニューシェアとは

レベニューシェアは、新規事業、Webサービス、広告、コンテンツ配信、アフィリエイトなど、複数の企業・個人が売上へ貢献する場面で使われます。
まずは言葉そのものの意味から整理します。
日本語では「収益分配」
Revenue Shareを直訳すると、
Revenue=収益
Share=分配・共有
となります。
日本語では「収益分配」「売上分配」などと説明すると分かりやすいでしょう。
ただし、ここで注意したいのが「利益分配」との違いです。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングでは、Revenueを分けるレベニューシェアとは別に、利益を分ける「プロフィットシェア」が存在すると説明しています。
一方、実務ではレベニューシェアという名称でも、実際には利益を分配対象としている場合があるため注意が必要です。
契約では「レベニューシェア」という名称より、何を基準に計算するのかを確認した方が重要です。
略すならRevShare
英語圏の広告・アフィリエイト業界などでは、「Revenue Share」を「RevShare」と表記する例があります。
業界によっては「RS」と略される場合もあります。
ただし、RSにはほかの意味もあるため、契約書や正式な提案書ではRevenue ShareまたはRevenue Sharingと書いた方が誤解を避けやすくなります。
日本企業同士の取引では、無理に略さず「レベニューシェア」と記載するケースが一般的です。
100万円の売上で考える
最も簡単な例を考えます。
ECサイトをA社とB社で共同運営し、売上の20%をB社へ分配するとします。
月間売上が100万円なら、
A社:80万円
B社:20万円
です。
翌月に売上が300万円になれば、
A社:240万円
B社:60万円
となります。
売上に応じて双方の受取額が変わる点が、月額固定の業務委託契約との大きな違いです。
成果報酬との違い

レベニューシェアと成果報酬はよく比較されます。
ただし、「まったく別の契約方式」と考えるより、成果報酬の中でも売上に連動して分配する形の一つと理解した方が整理しやすくなります。
成果報酬は広い概念
成果報酬とは、あらかじめ決めた成果が発生した際に報酬を支払う仕組みです。
たとえばWeb広告なら、
問い合わせ1件:1万円
資料請求1件:5,000円
成約1件:3万円
という契約があります。
一方、レベニューシェアでは、成約1件3万円ではなく、
その顧客から発生した売上の20%
というように、売上額そのものへ連動させます。
経済産業省の制度資料でも、制作関係者へのレベニューシェアについて「成果報酬」という性格を持つものとして扱われています。したがって、「成果報酬とレベニューシェアは必ず別物」と断定するより、報酬計算方法の違いとして見る方が実務に合っています。
成果報酬は「成果が出たら払う」という広い考え方で、レベニューシェアは「発生した売上・収益を一定割合で分ける」契約方式です。
固定報酬との違い
システム開発を例にすると違いが分かりやすくなります。
固定報酬の場合は、「システム開発費500万円」と決め、売上が0円でも1億円でも、原則として開発会社への支払額は500万円です。
レベニューシェアの場合は、「初期費用200万円+売上の10%」といった契約になります。
売上が伸びなければ開発会社が受け取る金額も小さくなります。
反対に、事業が大きく成長すれば、固定報酬よりレベニューシェアの総支払額が大きくなる場合があります。
比較すると分かりやすい
| 契約方式 | 報酬の決まり方 | 例 |
|---|---|---|
| 固定報酬 | 作業・納品に対して固定額 | 開発費500万円 |
| 成果報酬 | 決めた成果ごとに報酬 | 成約1件3万円 |
| レベニューシェア | 売上・収益の一定割合 | 売上の20% |
| プロフィットシェア | 利益の一定割合 | 利益の30% |
ただし、実際の契約では組み合わせる場合もあります。
たとえば、初期費用100万円+売上10%という固定報酬とレベニューシェアを組み合わせた契約も可能です。
アフィリエイトとの関係

レベニューシェアとアフィリエイトも同じ意味ではありません。
アフィリエイトは「商品・サービスを紹介して成果に応じた報酬を得る仕組み」であり、その報酬計算方法としてレベニューシェアを採用する場合があります。
アフィリエイトは集客の仕組み
アフィリエイトでは、Webメディアやインフルエンサーなどが商品を紹介します。
紹介リンクを経由して購入された場合に、広告主から媒体側へ報酬が支払われます。
報酬の決め方には、
- 購入1件につき3,000円
- 資料請求1件につき1,000円
- 売上の10%
- 月額料金の20%を12か月間
などがあります。
このうち、「売上の10%」「月額料金の20%」のような方式がレベニューシェア型です。
報酬を売上割合で払う場合がある
特にサブスクリプション型のサービスでは、紹介した顧客が支払い続ける間、一定割合を継続的にアフィリエイターへ還元する形があります。
たとえば、
月額料金1万円
レベニューシェア20%
なら、紹介した顧客が利用している間、月2,000円を分配する形です。
アフィリエイトとレベニューシェアの違いは、アフィリエイトが「販売・集客の仕組み」、レベニューシェアが「報酬を計算する仕組み」である点です。
CPA方式との違い
アフィリエイトではCPA方式も多く使われます。
CPAはCost Per AcquisitionまたはCost Per Actionの略で、1件の成果につき固定額を支払う方式です。
たとえば、CPA:1契約5,000円なら、顧客が1万円の商品を買っても10万円の商品を買っても報酬は5,000円です。
レベニューシェア20%なら、
売上1万円 → 2,000円
売上10万円 → 2万円
となります。
どちらが有利かは、商品の単価や継続率、返品率などによって変わります。
プロフィットシェアとの違い

レベニューシェアと特に混同しやすいのが、プロフィットシェアリングです。
違いはシンプルで、売上を分けるのか、利益を分けるのかです。
Revenueは売上・収益
レベニューシェアでは、売上や収益を基準にします。
たとえば、
売上:1,000万円
レベニューシェア:20%
なら、分配額は200万円です。
広告費が300万円かかっていても、売上を分配基準としているなら基本的には200万円です。
Profitは利益
プロフィットシェアでは、売上から経費を差し引いた「利益」を分配します。
売上1,000万円
経費600万円
利益400万円
プロフィットシェア20%
なら、分配額は80万円です。
レベニューシェアは売上が発生すれば分配額が発生しやすいのに対し、プロフィットシェアは利益が残らなければ分配額が0円になる場合があります。
利益計算では経費が問題になる
プロフィットシェアでは、何を経費に含めるかが特に重要です。
たとえば、
広告費
人件費
サーバー費
決済手数料
オフィス賃料
役員報酬
のどこまでを事業経費として差し引くかによって利益が変わります。
A社が広告費を100万円から300万円へ増やせば、売上が同じでもB社へ分配する利益が減る場合があります。
そのため、プロフィットシェアでは「利益」という一語だけでは不十分です。
契約時に利益の計算式まで決めておきます。
プロフィットシェアリングの事例
プロフィットシェアリングはWebシステム開発でも使われています。
株式会社エミシスでは、日本と中国の物流をつなぐシステム構築において、開発費用を事業から発生した利益で分配するプロフィットシェアリング方式の事例を公開しています。
また、プロフィットシェアは企業間契約だけでなく、従業員への利益還元制度という意味でも使われます。
ベイビュー・アセット・マネジメントでは、一定条件を満たした役職員へプロフィットシェアリングの権利を付与する制度を設けています。
このように、「プロフィットシェアリング」という名称だけでは契約内容を判断できません。
レベニューシェアの計算方法

レベニューシェア契約では「20%でお願いします」と割合だけを決めると、後から揉める可能性があります。
計算式の基準になる売上を先に定義してください。
総売上を基準にする
最も単純なのは、顧客が支払った総額を基準にする方法です。
月間売上:500万円
分配率:20%
なら、500万円×20%=100万円です。
計算は簡単ですが、広告費や返金が多い事業では発注側の負担が大きくなる場合があります。
純売上を基準にする
決済手数料や返金などを差し引いた「純売上」を基準にする契約もあります。
たとえば、
総売上:500万円
返金:20万円
決済手数料:15万円
なら、純売上:465万円です。
ここへ20%を掛ける場合、465万円×20%=93万円となります。
ただし、
「広告費も差し引くのか」
「クーポン値引きはどうするのか」
「消費税を含むのか」
などを決める必要があります。
分配期間を決める
レベニューシェアでは、割合と同じくらい期間が重要です。
たとえば、
売上20%を1年間
売上10%を5年間
売上5%を無期限
では総支払額が大きく変わります。
特にサブスクリプション型サービスでは、顧客が長期間利用すると分配額も積み上がります。
売上が伸びた場合も計算する
レベニューシェアを検討するときは、売上が少ない場合だけで計算しないでください。
たとえば分配率20%の場合、
| 月商 | 分配額 |
| 100万円 | 20万円 |
| 500万円 | 100万円 |
| 1,000万円 | 200万円 |
| 3,000万円 | 600万円 |
となります。
月商3,000万円を12か月維持すれば、年間の分配額は7,200万円です。
レベニューシェアは初期費用を抑えられる一方、事業が大きく成功した場合には固定費方式より総支払額が大きくなることがあります。
契約前に売上が低い・標準・高い場合の3パターンをシミュレーションします。
メリットとデメリット

レベニューシェアには、発注側と受注側が同じ事業成長を目指しやすいメリットがあります。
一方で、通常の受託契約より関係が長期化しやすいため、合わない相手と契約すると負担も大きくなります。
初期負担を抑えられる
Webサービス開発では、数百万円以上の初期費用が発生することがあります。
その一部を開発会社が負担し、公開後の売上から回収する契約にすれば、事業会社側は初期の現金支出を抑えられます。
セルバの現在のレベニューシェア開発でも、開発・運営費用の一部を負担し、売上の一部を分配する方式を採用しています。
ただし、「レベニューシェア=初期費用0円」ではありません。
得意分野を分担できる
レベニューシェアは、双方が違う強みを持っている場合に機能しやすくなります。
たとえば、
A社:業界知識、顧客、営業網を持つ
B社:システム開発、SEO、広告運用を持つ
という組み合わせです。
それぞれが自社だけでは不足する部分を補えます。
売上がなければ受注側も回収できない
通常の受託開発なら、開発会社は納品時点で報酬を得られます。
レベニューシェアの場合、システムを半年かけて開発しても、サービスの売上が0円なら十分な報酬を回収できない場合があります。
そのため受注側は、企画内容、市場、集客力、事業会社の運営体制まで見て案件を選びます。
レベニューシェアは発注側だけがリスクを減らす仕組みではなく、受注側も事業リスクを負担する共同事業に近い契約です。
成長すると支払総額が増える
事業が成功したとき、発注側から見るとレベニューシェアが割高になる場合があります。
開発費500万円で買い切っていれば500万円で済んだところ、売上20%を5年間支払えば数千万円になるケースもあります。
だからこそ、
- 分配期間
- 分配率
- 上限金額
- 一定売上後の料率変更
- 契約買い取り条件
などを検討します。
長期契約が事業変更を難しくする
レベニューシェア契約中に、
「別の開発会社へ変えたい」
「会社を売却したい」
「サービスを統合したい」
となる場合があります。
そのときに契約終了条件が曖昧だと、事業変更が難しくなります。
開発前だけでなく、「3年後に事業が成功した状態」を想像して契約します。
レベニューシェアが向く事業

レベニューシェアは、すべての事業に向くわけではありません。
特に相性が良いのは、売上が継続的に発生し、双方の貢献を明確にできる事業です。
継続的に売上が発生する
レベニューシェアと相性が良いのは、
- サブスクリプションサービス
- ECサイト
- 求人サイト
- マッチングサービス
- オンラインメディア
- 動画・コンテンツ配信
- 広告モデルのサービス
などです。
毎月売上が発生するため、一定割合を継続的に分配できます。
双方が事業へ貢献できる
一方が開発し、一方が何もしない状態では長続きしません。
たとえば、
事業会社:営業、顧客対応、業界ネットワーク
開発会社:システム、SEO、改善
のように役割を分担します。
誰が何を行うのかをKPIまで落とし込むと判断しやすくなります。
売上を正確に計測できる
レベニューシェアでは、売上額を双方が確認できなければなりません。
オンライン決済なら比較的計測しやすいですが、Webサービスから問い合わせを受け、その後営業担当者が電話で契約する事業では注意が必要です。
「サイト経由の顧客なのか」
「既存顧客なのか」
という判定が必要になります。
向かない案件もある
次のような案件では、レベニューシェアが成立しにくくなります。
- 誰が顧客なのか決まっていない
- 料金モデルが決まっていない
- 集客方法がない
- 売上計測ができない
- 一度きりの小規模案件
- 受注側だけにリスクを負わせようとしている
- 双方の役割が曖昧
「開発費を払いたくないのでレベニューシェアにしたい」だけでは、共同事業として成立しにくいでしょう。
Webサービスのアイデアはあるものの、利用者、収益源、集客方法などがまだ整理できていない場合は、Webサービス企画の簡易整理フォームで事業条件を整理できます。
回答後は原則として簡単なフィードバックメールが1回送られる形式で、希望した場合を除き、継続的な営業メールや打ち合わせを前提とした案内は行われません。
レベニューシェアの成功事例

レベニューシェアは、Webサービス開発だけで使われる仕組みではありません。
コンテンツプラットフォーム、広告、アプリ、アフィリエイトなど幅広い場面で使われています。
YouTubeの広告収益分配
身近なレベニューシェアの例として分かりやすいのがYouTubeです。
YouTubeパートナープログラムでは、一定条件を満たしたクリエイターが動画広告などから発生した収益の分配を受けます。
現在のYouTube公式情報では、動画再生ページの広告では純収益の55%がパートナーへ支払われる仕組みなどが示されています。
YouTube側は、
- 動画配信基盤
- 広告システム
- 決済
- 利用者の集客
を提供します。
クリエイター側はコンテンツを提供します。
双方が売上へ貢献し、発生した収益を分けるという意味で、レベニューシェアを理解しやすい事例です。
Webサービスの共同開発
Webシステム開発でもレベニューシェアは利用されています。
セルバの現在のレベニューシェア開発ページでは、30件以上の共同開発実績を掲載しており、レベニューシェア案件の中には月商3,000万円を超えた事例も紹介されています。
現在公開されている事例には、
- 月額課金型動画配信アプリ
- 介護人材求人サイト
- 専門家マッチングサイト
などがあります。
共同事業では、単に開発費を後払いにするのではなく、開発、集客、運営をどう分担するかが事業継続に影響します。
成功事例で見るべき点
「レベニューシェアで月商3,000万円」という数字だけを見ても、自社で再現できるとは限りません。
事例を見るときは、
- どちらが企画を作ったか
- 顧客基盤を誰が持っていたか
- 開発費を誰が負担したか
- 集客を誰が担当したか
- 収益化まで何か月かかったか
- 売上を何%で分けたか
- 追加開発を誰が負担したか
まで確認します。
成功事例で参考にするべきなのは売上額ではなく、双方がどの資産と役割を持ち寄ったのかです。
契約で決めること

レベニューシェアは長期間にわたる契約になりやすいため、通常の業務委託以上に契約内容が重要になります。
口頭で「売上の20%」だけ決めて始めるのは避けてください。
分配対象の売上を定義する
最初に決めるのは計算式です。
たとえば、「本サービスを通じて顧客から受領した売上から、消費税、返金額、決済手数料を控除した金額を分配対象売上とする」といった形です。
確認する項目には、
- 消費税
- 値引き・クーポン
- 返金
- キャンセル
- 決済手数料
- 外部媒体手数料
- 既存顧客の売上
- 関連商品の売上
などがあります。
費用負担を決める
次に、
誰が開発費を出すか
誰が広告費を出すか
誰がサーバー費を出すか
を決めます。
たとえば売上を50%ずつ分けても、A社だけが毎月100万円の広告費を負担しているなら、実質的な利益配分は均等ではありません。
分配率だけで公平性を判断しないようにします。
売上を確認できるようにする
レベニューシェアでは、受注側が売上を確認できる仕組みも必要です。
たとえば、
- 管理画面を共同で確認する
- 決済システムのレポートを共有する
- 毎月売上レポートを提出する
- 必要に応じて帳簿確認方法を定める
などです。
売上を分ける契約なのに、片方しか売上を確認できない状態は避けるべきです。
契約終了後を決める
レベニューシェアでは、終了条件も最初に決めます。
- 契約期間
- 自動更新の有無
- 中途解約
- 最低契約期間
- 違約金
- 契約終了後の分配
- 既存顧客から発生する売上
- 事業売却時の扱い
特に、契約期間中に獲得した顧客が終了後も課金を続けるサブスクリプションでは、終了後の売上をどう扱うかが問題になります。
システムやデータの権利を決める
Webサービス開発では、
- ソースコード
- デザイン
- ドメイン
- 顧客データ
- 商標
- コンテンツ
- サーバー
- 管理アカウント
の所有者も明確にします。
共同事業が終了した際、「システムをそのまま使えるのは誰か」が決まっていないと事業継続に影響します。
契約内容は事業ごとに異なるため、実際の契約書を作成する際は弁護士などの専門家へ確認してください。
Web開発で使う場合

レベニューシェアが特に検討されやすいのが、新規Webサービスやポータルサイトの開発です。
ただし、「開発費が安くなる方法」とだけ考えるとミスマッチが起きます。
開発費ゼロとは限らない
レベニューシェアにも複数の設計があります。
- 初期費用0円+売上30%
- 初期費用100万円+売上15%
- 開発費300万円+売上5%
- 一定売上に達するまで売上20%
などです。
開発会社がどこまで初期投資を負担するかによって割合も変わります。
現在のセルバのレベニューシェア開発では、開発・運営費の一部をセルバ側が負担し、売上の一部を分配する方式を案内しており、原則として開発費用300万円以上のシステム案件を対象としています。
企画だけでは成立しにくい
「こんなアプリがあれば売れると思う」というアイデアだけでは、開発会社側が数百万円を投資する判断は難しくなります。
少なくとも、
- 対象ユーザー
- ユーザーが抱える問題
- 料金モデル
- 市場規模
- 集客方法
- 競合
- 既存顧客
- 売上予測
を整理します。
すでに営業先や顧客基盤を持っている企業なら、レベニューシェアを検討しやすくなります。
集客担当を明確にする
Webサービスは作っただけでは売上になりません。
「開発会社がサイトを作る」「事業会社が公開を待つ」という状態では、双方とも収益を得られません。
たとえば、
事業会社:営業・顧客対応・業界提携
開発会社:システム開発・SEO・広告改善
と役割を決めます。
開発後の仕事まで含めて分担することが、レベニューシェア型開発では特に重要です。
通常開発とも比較する
レベニューシェアが常に有利とは限りません。
すでに十分な開発資金があり、将来の売上も大きくなる見込みなら、通常の受託開発で買い切った方が総支払額を抑えられる場合があります。
反対に、初期投資を抑えたい、開発会社にも事業へ長期間関わってほしい、双方が異なる強みを持っている場合にはレベニューシェアが候補になります。
セルバのポータルサイト構築・集客支援では、スタートアップから大企業まで120社以上の支援実績があり、通常のポータルサイト構築に加えてレベニューシェア型の共同開発にも対応しています。
通常の受託開発、構築パッケージ、レベニューシェアのどれが合うかは、初期予算だけでなく、3~5年後まで含めた総支払額と事業運営体制を比較して判断する方が現実的です。
よくある質問

レベニューシェアは業界や契約によって言葉の使い方が異なります。
最後に、特に混同しやすい点を整理します。
レベニューシェアの日本語は?
「収益分配」「売上分配」と説明すると分かりやすいでしょう。
ただし、Revenue Shareという名称でも利益を基準にしている契約が存在するため、契約書では名称だけでなく計算式を確認してください。
レベニューシェアの略は?
英語では「RevShare」と略される例が多く、業界によって「RS」と書かれる場合もあります。
正式な契約書ではRevenue ShareまたはRevenue Sharingと記載した方が誤解を防ぎやすくなります。
成果報酬とは何が違う?
成果報酬は、決められた成果に応じて報酬を支払う広い考え方です。
一方、レベニューシェアでは、発生した売上や収益に対して一定割合を分配します。
そのため、レベニューシェアを広い意味で成果報酬の一種として扱う場合もあります。
アフィリエイトもレベニューシェア?
アフィリエイトすべてがレベニューシェアというわけではありません。
成約1件5,000円のような固定報酬型もあります。
紹介した顧客の売上の10%を受け取る、といった報酬設計ならレベニューシェア型のアフィリエイトです。
分配割合に相場はある?
一律の相場で決めるのは難しいです。
割合は、
- 初期費用を誰が出すか
- システムを誰が開発するか
- 集客費を誰が負担するか
- 顧客基盤を誰が持っているか
- 運営を誰が担当するか
- 契約期間
- 想定売上
- 利益率
によって変わります。
同じ「20%」でも、初期費用を全額開発会社が負担する案件と、発注側が開発費を支払う案件では意味が違います。
分配率だけで比較せず、双方が負担する資金・工数・リスクまで金額へ置き換えて判断してください。
まとめ
- レベニューシェアとは、共同事業などから発生した売上・収益を、あらかじめ決めた割合で分配する仕組み
- 成果報酬はより広い概念で、アフィリエイトは集客方法、プロフィットシェアは利益を分配する仕組みという違いがある
- 契約時は分配率だけでなく、売上の定義、費用負担、期間、解約条件、データやシステムの権利まで決める
レベニューシェアは、初期費用を抑えるためだけの契約方式ではありません。
双方が資金・技術・顧客・営業力などを持ち寄り、事業が成長したときに収益を分ける共同事業に近い仕組みです。
だからこそ、「何%で分けるか」から交渉を始めるのではなく、誰が何を負担し、どのような売上を作り、どこまで一緒に事業を運営するのかを先に決める必要があります。