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「自分は誰の、どんな課題に向き合いたいのか。それを言語化していくことが大切だと思います」——そう語るのは、横浜市を拠点にWebサイト・Webアプリケーション開発を手がける合同会社TamaTの代表、田中雄大さんです。学生時代はバンド活動に打ち込み、文系出身ながらプログラミングを独学で習得。大学卒業と同時に起業し、3年ほど前からは生成AIを開発フローに積極的に取り入れてきました。「少人数で大きな仕事を」を掲げる同社の強みや、AI時代にエンジニアに求められる力について伺いました。

田中 雄大さん
合同会社TamaT 代表。学生時代はバンド活動に打ち込む。大学在学中、ゲーム系メガベンチャーでのインターンをきっかけにプログラミングを学び始め、休学してエンジニアとして実務経験を積む。スタートアップの立ち上げなどにも携わったのち、2020年、大学卒業と同時に同社を設立。
合同会社TamaTは、横浜市・東急田園都市線の江田駅周辺を拠点に、WebサイトやWebアプリケーションの開発を手がける会社です。
フロントエンド開発を強みとしながら、バックエンドやデータベースまで含めたシステム全体の開発に対応しています。Reactをはじめとするモダンなフレームワークを用い、企画・要件整理から設計、実装、運用まで一貫して関わっているのが特徴です。近年は生成AIを組み込んだ開発にも力を入れています。
合同会社TamaTの主な事業
Webサイト・Webアプリケーション開発
(Reactなどのモダンなフレームワークを用いた、フロントエンドからバックエンド・DBまでの開発)
生成AIを組み込んだシステム開発
(AIを活用した開発ワークフローによる、スピーディーな開発体制)
企画から運用までの一貫支援
(企画・要件整理・設計・実装・運用まで、お客様の事業や課題に寄り添って伴走)
ーまず、どんな会社なのか教えてください。
田中:弊社は、WebサイトやWebアプリケーションの開発をしている会社です。強みはフロントエンドの開発ですが、バックエンドからデータベースまで、全体を手がけられる体制になっています。企画から要件整理、設計、実装、運用まで関わり、少人数でお客様の事業や課題を理解しながら開発を進めていくのが特徴です。
ミッションとしては「プロジェクトに自由をもたらす」を掲げています。技術や運用面の制約を減らしながら、お客様が本来やりたいことに集中できる状態をつくっていく。それを目標に活動しています。
合同会社TamaTの概要
2020年5月設立。横浜市の東急田園都市線・江田駅周辺を拠点に、Webサイト・Webアプリケーションの企画・設計・開発・運用を手がける。技術・デザイン・ビジネスを横断する「Fusion Studio」を掲げ、生成AIを活用した開発にも注力している。
ー会社設立までの経緯を教えてください。
田中:学生時代はバンドをやっていて、もともと就職する気はまったくなかったんです。ただ、バンドで食べていくのは難しいと思い、大学3年生くらいから就職活動を考え始めました。いろいろな会社を見る中で、ゲームが好きだったこともあり、ゲーム系のメガベンチャーにインターンとして採用されたのが転機でした。
私は文系出身で、インターンも企画系の総合職として入ったのですが、パソコンやシステムのことがまったくわからない状態で。このままでは企画をやるにしても厳しいと思い、自分でプログラミングを勉強し始めたら、これがすごく面白かったんです。そこで大学を休学してがっつり勉強し、別の会社でも業務委託として働きながら、フルタイムでエンジニアとしての経験を積みました。スタートアップの立ち上げにも携わりながらWeb開発を続けていく中で、大学卒業のタイミングを迎えました。
内定もいただいていたのですが、ゆくゆくは起業したいと思っていたので、「今が一番リスクが小さいタイミングだ」と考え、大学卒業と同時に起業しました。
ーいつか起業したいと思っていたのは、なぜだったのでしょうか。
田中:社長への憧れがあったわけではないんです。バンドにもエンジニアにも共通しているのは、何かを生み出すことが好きということ。そのうえで、人のやりたいことを手伝うよりも、自分のやりたいことを実現するほうに興味があったので、起業したいと思っていました。
今はWeb開発をメインにしながら、生成AIを組み込んだ開発にも力を入れています。弊社では自分たちのことを「Fusion Studio」と呼んでいて、技術・デザイン・ビジネスを横断的に担える人材を目指しています。
ー御社ならではの特徴を教えてください。
田中:生成AIを取り入れたタイミングがかなり早かったことです。3年ほど前に「これはすごいぞ」と感じてから、AIを使った開発のワークフローを組むことに力を入れてきました。なので、実装のスピードはおそらく段違いに速いと思います。
また、設計から運用まで全体を見て判断できること、そして少人数で担当を細かく分けていないので、コミュニケーションのロスがないことも強みです。迅速なコミュニケーションと、AIを活用した開発体制によって、お客様のニーズに素早く応えられるところが弊社の特徴だと思います。
ーこれまでに大変だったことはありますか。
田中:実は、AIが登場する以前からこの体制でやっていました。当時大変だったのは、ヒアリングでの意思疎通です。早い段階でちょっとした認識のズレが起きていると、ある程度システムが進んでから戻ることになり、最終形にたどり着くまでの往復回数が多くなってしまうことがありました。
最近はAIの登場によって、そのあたりのフローもかなり改善されました。「ここは確認しておいたほうがいいんじゃないか」といった認識のズレの芽を、AIと壁打ちしながら洗い出せるようになったのは大きいですね。
ーチーム内のコミュニケーションで意識していることを教えてください。
田中:現在は私ともう1人の社員の2人体制です。意識しているのは、今何をやっているか、今週何をするかに加えて、「なぜそれをするのか」まで共有することです。少人数であっても、前提がずれたまま進んでいくと、特にAIで開発が加速している今は、ものすごいスピードで距離が離れていってしまう。だからこそ「なぜ」まで共有し、早めに相談することを丁寧に行うようにしています。
働き方はフル出社で、対面のコミュニケーションをとても重視しています。フルリモートは、かなりスキルが求められる働き方だと思うんです。自社プロダクトを進めていくような枠組みがある会社なら、大きくずれることは起こりにくいかもしれません。でも受託開発のようにお客様がいる中で進めていくと、前提がかなり違っていたということがたくさん起こります。だからこそ、すぐに相談できる、気軽に聞ける環境を大切にしています。

ー仕事以外での交流はありますか。
田中:年に少なくとも2回はイベントを設けています。1つは、5月12日の創業日の前後に開く「創業祭」です。関係者も集めて、みんなで食事をしたりお酒を飲んだりしています。途中参加も途中離脱も自由なので、気軽に参加できる場です。
もう1つは年末の忘年会で、エンジニア仲間などを集めて、企画を考えながら楽しんでいます。特徴的なのは、私も社員もあざみ野駅に住んでいるので、毎年あざみ野のスナックを貸し切って開催していることですね。普段から「今日飲みに行こう」と誘い合うくらい、仲はいいですよ。
ー社員の方には、どのように成長していってほしいとお考えですか。
田中:技術的な専門性はもちろん持ちつつ、相手が不快にならないコミュニケーションで、お客様の課題や「何をつくるのか」を整理できるようになってほしいと思っています。
お客様の判断は、技術的な専門性がない中での判断になります。なので、時には「NO」と言わなければいけない場面もある。それも「こういう理由で、こうなんですよ」と、不愉快にならない形で伝えられるエンジニアになってほしいですね。チーム内でも、社内外に対しても、摩擦のないコミュニケーションができるようになってほしいと思っています。
AI時代は、基本的なことはほぼAIができてしまいます。その中で、相手の考えを円滑に引き出す力は、基本的に対話から生まれるもの。短い時間でいかに不安なく物事を進められるかが、必要なスキルになっていくと思います。弊社はフル出社なので、社員がミーティングしている様子も見えます。「ここはこういう聞き方をしたほうがいいんじゃない?」とフィードバックをしながら、一緒に改善していっています。
ー御社が求める人材はどんな人ですか。
田中:大きく2つあります。1つは誠実であること。人と向き合う場面で不義理をしない、筋が通っている、そういう人とちゃんと向き合える人です。もう1つは、自分で考えながら学び続けられる人。この2点が主に重要だと考えています。
ースキル面では、即戦力の方が望ましいのでしょうか。
田中:あるに越したことはないのでプラス要素ではありますが、必須ではありません。実は2人目の社員も、エンジニア経験ゼロから入社し、プログラミングを学ぶルートを一緒に考えながら、実際の戦力にまで育ってきました。今では上場企業との取引にも携わっていて、成長曲線で言うと、ゼロからの4年間でかなり伸びたと思います。経験が浅くても、そのレベルまで育てられる環境があります。
ー今後、採用も考えているのでしょうか。
田中:今まさに絶賛採用活動中です。2人体制が限界を迎えていて、どちらかというと案件をお断りしてしまっている状態に近いんです。最終的に管轄するのは人なので、そこがキャップになってしまっている。あと2人くらい仲間が欲しいと思っています。
イメージとしては 20代から30代前半の方で、経験が浅くても構いません。今のキャリアに不安を抱えながらも、頑張りたいと思っている方と、一緒にチームをつくっていけたら嬉しいですね。
合同会社TamaTが大切にしている3つのこと
① 「なぜ」まで共有するコミュニケーション
AIで開発が加速する時代だからこそ、前提のズレを生まない対面重視のチームづくり
② 誠実に人と向き合い、学び続ける姿勢
未経験からでも、4年で上場企業と取引するレベルまで育つ成長環境
③ 少人数で、大きな仕事を
一人ひとりが専門性と担える範囲を広げ、企画から運用まで責任を持って関わる
ーAIの活用はかなり進んでいるそうですね。
田中:かなり先端を走っているという自負はあります。実際、AIツールには社員1人あたり月10万円ほどかけています。
ー「AIで何でもできるようになり、エンジニアの仕事はなくなるのでは」と不安に思う方もいると思います。今から未経験でこの領域に挑戦することについて、どうお考えですか。
田中:正直に言うと、言われたことをそのままアウトプットするだけのエンジニアは、現段階でももう必要とされなくなりつつあると思います。純粋にコードを書く力だけで比べたら、人よりAIのほうがはるかに速い。「違うよ」と言えば、数秒で書き直してしまいますから。
では、これからどういう人が必要なのか。それは「欲しいもの」を定義できる人だと思います。自分がつくりたいものでも、お客様がつくりたいものでも、何が欲しいのかをきちんと定義できて、それが正しいのか間違っているのかを判断できる。そういうスキルが必要になってくるはずです。
なので、どちらかというとハードスキルよりもソフトスキルを磨き、プラスアルファでハードスキルを身につけていくイメージですね。コードが書けるだけでは、あまり意味がなくなってきていると思います。
ー今後のビジョンについて教えてください。
田中:弊社が目指しているのは、「少人数で大きな仕事をする」チームです。社員を大量に増やして会社をどんどん大きくしていくことは考えていなくて、10〜11人くらいを目安に、その中で仕事の仕方や効率化を突き詰めていけたらと思っています。
そのうえで、一人ひとりが専門性や担える範囲を広げていき、企画から運用まで責任を持って関われるようにしていきたいですね。

ー田中さんの人生が変わるきっかけになった出会いや出来事はありますか。
田中:高校生の頃、全身の毛が抜けてしまう病気になったんです。円形脱毛症の一番重いもののような症状で、かなり塞ぎ込んでしまった時期もありました。
そんなとき、イギリスのロックバンド・オアシスのインタビューで、「自分の人生を変えられるのは自分しかいない」という趣旨の言葉を聞いて、確かにその通りだと思いました。調べてみると、生い立ちもかなり大変そうな中で、あそこまでのロックスターとして成功している。それを見て、自分も何かを変えなきゃと思ったんです。そこから筋トレやボクシングを始めたりして、「強くなる」方向へシフトしていきました。今は、わりとエネルギッシュな人間になれたと思っています。
バンドをやりたいと思ったきっかけも、オアシスでした。今は育児と仕事に追われて、なかなか音楽活動はできていないのですが。
ー最後に、AIの登場で今後の仕事やキャリアに悩んでいる読者へメッセージをお願いします。
田中:悲観的になってしまう気持ちもわかります。でも、AIは基本的にポジティブな側面のほうが多いはずなんです。何でも便利になり、効率的になっていくので、できることはもちろん増えていきます。だからこそ、まずは「奪われる側」に回らないように考えないといけないというのが大前提です。
そのうえで、自分は誰の、どんな課題に向き合いたいのか。それを自分の中で言語化していく作業が大事だと思います。人との対話で気づくこともあれば、自問自答の中で気づくこともあるでしょう。目的さえ決まってしまえば、あとはやるだけです。
勉強するにしても、今やりたいことに対して自分に何が足りていないのかを逆算して、AIを使ってそれを効率的に身につけていく。何も考えずにAIを使っているだけだと奪われてしまうかもしれませんが、AIを使って何ができるかを考え続けていれば、きっと大丈夫だと思います。
弊社は現在、一緒に働く仲間を募集しています。少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
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キャリアクラフトは大阪・東京を拠点に20年、人材事業やシステム開発を行ってきたセルバが運営する「新しい働き方を創るメディア」です。
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