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休憩時間にタイムカード押させない辺りも微妙なんよな~
— 遊理龍@予定は未定 (@strength200) May 31, 2024
休憩をあやふやにしてやがる…
“タイムカードを押させない”という言葉だけで直ちに違法と断定できるわけではありません。
会社が物理的なタイムカードを使っていなくても、ICカードやパソコンの使用記録など、客観的な方法で始業・終業時刻を適正に把握していれば、それ自体が直ちに問題とは限らないためです。
さらに、労働基準法では、原則として1日8時間・週40時間を超える労働には時間外労働のルールが関わり、時間外労働には割増賃金の支払いが必要です。
つまり、「押させない」という行為の本質的な問題は、タイムカードという道具そのものではなく、労働時間を正しく把握させず、未払い残業が起こりやすい状態をつくることにあります。
この記事では、タイムカードを押させない会社にどのような法的リスクがあるのか、未払い残業とどう結びつくのか、そして従業員・企業のそれぞれが何を見直すべきかを整理して解説します。

まず押さえておきたいのは、「タイムカード方式でない会社」=違法ではないという点です。
厚生労働省のガイドラインでは、始業・終業時刻の確認方法として、次のいずれかを原則としています。
つまり、会社が紙のタイムカードを使っていなくても、客観的な記録に基づいて労働時間を管理していれば、形式だけを理由に違法とまではいえません。
このような運用は、正確な労働時間の把握を妨げる行為として問題になりやすいものです。
厚生労働省は、自己申告制を使う場合でも、実際の労働時間と合っているかを必要に応じて調査し、ズレがあれば補正することを求めています。
さらに、自己申告できる残業時間に上限を設け、上限を超える申告を認めないような措置は、適正な申告を阻害するため講じてはならないと明示しています。
ここでのポイントは明快です。
「うちはタイムカードではなく自己申告だから大丈夫」という考え方は危険です。
自己申告制は認められていますが、適正に運用されていることが前提だからです。

タイムカードを押させないことが深刻なのは、単に“ルール違反っぽい”からではありません。
もっと実務的にいえば労働時間の実態が見えなくなり、会社と従業員の認識がズレやすくなるからです。
たとえば、次のような場面はよくあります。
会社側が「それは仕事ではない」「自主的にやっているだけ」と扱っていても、実際には使用者の指揮命令下にあるなら労働時間に当たる可能性があります。
厚生労働省のガイドラインでも、業務に必要な準備行為、後始末、手待時間、義務づけられた研修や必要な学習時間などは、労働時間として扱うべき場合があると整理されています。
とくに危ないのが、次のような“現場でよくあるひと言”です。

打刻だけ先にして



残業は申請が通った分だけ



ちょっとした片付けだから勤務時間に入らない



みんなそのくらいやってる



PCは落としてからでいいから、最後にこれだけやって
こうした運用が続くと、実際には働いているのに記録上は働いていないという状態が生まれます。
このズレこそが、未払い残業の温床です。
また、会社にとってもリスクがあります。
なぜなら、正確な記録がない状態では、後から



何時まで働いていたのか



誰が何を指示したのか
が争いになりやすいからです。
打刻データだけでなく、パソコンログ、メール送信履歴、チャットの時刻、入退館記録などが総合的に見られることもあります。
厚生労働省も、自己申告時間と入退場記録やパソコン使用時間などの客観的データに著しい乖離がある場合には、実態調査と補正が必要だとしています。
つまり、「押させない」は単なる勤怠処理の雑さではありません。
労働時間管理の土台を壊し、賃金・労務・コンプライアンスの問題に広がりやすい行為だと考えるべきです。


未払い残業とは、簡単にいえば、本来支払うべき残業代が支払われていない状態のことです。
ここでいう残業代には、単なる時間外労働だけでなく、休日労働や深夜労働に対する割増賃金も含まれます。
厚生労働省のFAQでは、労働基準法上の法定労働時間は原則として1日8時間・週40時間であり、これを超える時間外労働には割増賃金の支払いが必要だとされています。
時間外労働の割増率は通常の賃金の2割5分以上、法定休日労働は3割5分以上、深夜労働は2割5分以上です。
ここで、タイムカードを押させないことがなぜ未払い残業につながるのかを整理すると、理由は主に次の3つです。
たとえば、18時に打刻させられたあと、18時30分まで片付けや報告をしていたとします。
この30分は、実際には会社のために働いていた時間であるにもかかわらず、記録に残っていなければ、賃金計算の対象から外されやすくなります。
また、「36協定があるから大丈夫」と誤解されることがありますが、ここも切り分けが必要です。
36協定は、法定労働時間を超えて労働させるための手続や上限の話であって、実際に働かせた時間の賃金を払わなくてよい理由にはなりません。
厚生労働省は、時間外労働の上限について、原則月45時間・年360時間、臨時的な特別の事情があっても年720時間以内、複数月平均80時間以内、月100時間未満などの上限を設けています。
記録上だけ守っているように見せて、実態は超えているという状態は、ガイドラインでも問題視されています。
ここで覚えておきたいのは、次の点です。
「残業代を払わないために押させない」という露骨なケースばかりではありません。
しかし、結果として実労働を反映しない運用になっているなら、会社の意図にかかわらず未払い残業の問題は起こり得ます。


労働時間に当たるかどうかは、就業規則の書きぶりだけで決まるわけではありません。
厚生労働省のガイドラインでは、使用者の指揮命令下に置かれている時間かどうかが基準だと整理されています。
使用者の明示または黙示の指示により業務に従事する時間は労働時間に当たります。
厚生労働省は、これらに該当する場面として、準備行為、後始末、いわゆる手待時間、業務上義務づけられた研修・教育訓練などを明示しています。
実際には、自由に離席できない、業務に入ることが予定されている、事実上やらざるを得ないという状況なら、労働時間に該当する可能性があります。
反対に、完全に自由意思で、会社からも事実上期待されていない個人的な勉強まで、すべて労働時間になるわけではありません。


タイムカードを押させない会社には、いくつか共通する傾向があります。
露骨に不正をしているというより、“昔からこうしている”という慣行が積み重なっているケースも少なくありません。
事前申請制そのものは珍しくありません。
しかし、現実には仕事量が多く、終業時刻までに終わらないのに、申請しづらい空気がある。
あるいは、申請しても通らない。
こうした状況では、申請制度がそのままサービス残業の入口になりがちです。
これらを自主的な行為として片付ける運用は危険です。
実態として業務上必要で、断りにくく、会社がその状況を把握しているなら、単なる自主性では済まない可能性があります。
これは厚生労働省が明確にNGとしています。
自己申告制は、適正な申告が前提です。にもかかわらず、



月20時間までしか書かないで



それ以上は認めない
という運用をすれば、正しい申告そのものを妨げてしまいます。
会社がパソコンのログ、入退館記録、業務システムの使用履歴などを持っているのに、自己申告時間と大きくズレていても何もしない。
これも問題です。
厚生労働省は、著しい乖離がある場合には、実態調査と補正を求めています。
本来は、実態に合わせて業務量や人員配置を見直すべきところを、記録のほうを縮めて帳尻を合わせる。
これは、現場では非常に起きやすい問題です。
厚生労働省のガイドラインでも、実際には上限を超えて働いているのに、記録上は守っているようにする慣習がないか確認すべきとされています。


もし従業員の立場で、「タイムカードを押さなくていい」「先に打刻して」などと言われたら、感情的に対立する前に、まずは事実関係を整理することが大切です。
この整理ができていないと、後で相談するときに話があいまいになります。
厚生労働省は、入退場記録やパソコン使用時間など、事業場内にいた時間のわかるデータと自己申告時間に著しいズレがある場合は、実態調査と補正が必要だとしています。
つまり、客観的データは非常に重要です。
職場によっては、現場の管理職は慣習で動いていても、会社全体としては是正したいと考えている場合があります。
いきなり外部に行く前に、社内の正式ルートで改善できるなら、それに越したことはありません。
厚生労働省の総合労働相談コーナーでは、解雇や賃金引下げだけでなく、労働問題全般について、労働者・事業主の双方から無料で相談を受け付けています。
法律違反の疑いがある場合には、労働基準監督署等の担当部署につながれることもあります。
また、労働条件相談ほっとラインは、違法な時間外労働や賃金不払残業などについて、無料・匿名でも相談できる電話窓口です。厚生労働省の委託事業として案内されています。
従業員側として大切なのは、次の3点です。


ここまで読むと、「押させないのはよくない」と感じる企業担当者は多いはずです。
ただ、重要なのは、現場の感覚論ではなく、再発しにくい仕組みに直すことです。
始業・終業時刻は、できる限り次のような客観的記録を使うべきです。
厚生労働省も、これらを原則的方法として示しています。
よくある失敗は、「事前申請がない=残業ではない」と考えてしまうことです。
しかし、運用面での申請ルールと、実際に働いた時間を賃金計算に反映する話は、同じではありません。
企業としては、
という二段構えが必要です。
サービス残業を生むのは、制度よりも現場の一言であることが少なくありません。



打刻だけ先に



今日は申請なしで



ちょっとだけだから



管理上まずいから時間は付けないで
こうした言動がなぜ危険なのか、管理職が理解していないと、制度だけ整えても意味がありません。
管理職教育は、コンプライアンス研修ではなく、実務で言ってはいけないことを具体的に伝える場にする必要があります。
厚生労働省のガイドラインでは、労働基準法108条・施行規則54条に基づき、賃金台帳には、労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、深夜労働時間数などを適正に記入しなければならないとされています。
虚偽記載は罰則の対象にもなり得ます。
また、労働関係書類の保存期間については、厚生労働省のQ&Aで、法改正により本則は5年に延長された一方、当分の間は経過措置として3年と整理されています。
実務上は、紛争や時効更新の可能性もあるため、3年を超えて保管が必要になる場合もあります。
企業側としては、最低限次の点を整えたいところです。


タイムカードを押させない運用は、「少し残業代が増えるかもしれない」程度の話では終わりません。
会社にとっては、複数のリスクが同時に広がります。
厚生労働省のガイドラインでは、賃金台帳に必要事項を記入していない場合や、故意に虚偽の労働時間数を記入した場合には、労働基準法120条に基づき30万円以下の罰金の対象になり得るとされています。
そして何より大きいのは、会社が自分たちの労働実態を把握できなくなることです。
労働時間が見えていない会社は、人員配置も業務量も適正に調整できません。
結果として、現場の疲弊、管理職の形骸化、制度不信が広がっていきます。
「押させない」という一見小さな行為は、実は勤怠管理の問題というより、組織運営のほころびが表に出ているサインでもあります。


ここでは、タイムカードを押させない運用について、読者の方から特によく寄せられる疑問をまとめました。
制度上の考え方と現場で起こりやすいケースを切り分けながら、わかりやすく整理していきます。
問題ありません。
重要なのは、客観的な記録を基礎に始業・終業時刻を確認できることです。
厚生労働省も、タイムカードに限らず、ICカードやパソコン使用時間の記録などを客観的記録として挙げています。
申請制度の有無だけで、一律に「出ない」とは言い切れません。
実際に働いており、会社が把握し得る状況にあったなら、賃金支払いの問題は別途生じます。
少なくとも、申請していないことだけを理由に、実労働の把握まで放棄してよいわけではありません。
個別事情によります。
ただし、会社からの指示、事実上の期待、対応の必要性があるなら、労働時間と評価される可能性があります。
ガイドラインも、使用者の明示または黙示の指示により業務に従事する時間は労働時間に当たるとしています。
社外の相談窓口を活用できます。
総合労働相談コーナーは無料で利用でき、必要に応じて担当部署につながる場合があります。
労働条件相談ほっとラインも、無料かつ匿名で相談できます。
「違法かどうか」の二択で片付けるより、労働時間管理の運用が実態に合っているかで考えるほうが、本質が見えやすくなります。会社にとっても従業員にとっても、打刻の形式より、実労働を正しく可視化できているかがいちばん重要です。
あなたのキャリアについて、インタビューさせていただけませんか?
自社の宣伝をしたい方大歓迎!ぜひキャリアクラフトにインタビューさせてください。
取材からインタビュー記事の公開に至るまで、費用は一切かかりません。
自分ではありふれた経歴だと思っていても、過去のあなたと同じ境遇にある方のキャリアの道しるべになるかもしれません。
異業種に転職された方、フリーターから正社員になられた方、ブランクから復帰された方、未経験からフルリモートの仕事に就かれた方など、様々なキャリアの方をお待ちしています!
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