SAP S/4HANA導入支援会社おすすめ企業!ERP移行・アドオン開発・運用保守で比較【2026年最新版】

SAP S/4HANAの導入では、製品を選定して環境を構築するだけでなく、既存ERPからのデータ移行、業務プロセスの整理、アドオンの見直し、外部システムとの連携、権限設計、テスト、稼働後の運用保守まで一連の対応が必要です。
特に長期間SAP ERPを利用してきた企業では、独自に追加したプログラムや周辺システムとの連携が多数存在する場合があります。そのため、現在の仕組みをそのままSAP S/4HANAへ持ち込むのか、新しい業務プロセスへ再設計するのかによって、移行方針やプロジェクトの進め方は大きく変わります。
SAPはSAP Business Suite 7のコアアプリケーションについて、メインストリームメンテナンスを2027年末まで、選択制の延長保守を2030年末まで提供する方針を公表しており、SAP S/4HANAについては2040年末までイノベーションを継続する方針を示しています。
既存SAP ERPを利用している企業にとって、移行方針の検討は中長期的なIT戦略にも関わるテーマです。
本記事では、SAP S/4HANA導入支援会社へ依頼できる業務を整理した上で、ERP移行やアドオン開発、運用保守まで任せられる会社を選ぶ際のポイントを解説します。
SAP・ERP・SAP S/4HANAとは?
- ERP(Enterprise Resource Planning):会計、販売、購買、在庫、生産、人事など、企業の基幹業務に関する情報を統合して管理するシステム
- SAP:企業向けERPをはじめとする業務システムを提供する企業。また、同社が提供する製品群の総称として「SAP」と呼ばれることもある
- SAP S/4HANA:SAPが提供するERP製品。SAP HANAというデータベースを基盤としており、既存のSAP ERPからの移行先としても利用される
SAP S/4HANAへの移行で必要になること
現在のERP環境と業務プロセスを整理する
SAP S/4HANAへの移行を開始する前には、現在のERPがどのように利用されているかを把握する必要があります。
標準機能だけで業務を処理している企業と、多数のアドオンや外部システムを組み合わせている企業では、移行時の作業範囲が異なるためです。
特に確認したいのは、販売、購買、在庫、生産、会計などの業務フローと、それをSAP上でどのように処理しているかという対応関係です。
長年の改修によって現在は使われていない機能やプログラムが残っている場合もあるため、移行を機に必要性を整理する視点も欠かせません。
既存環境を十分に調査せずに移行方式を決めてしまうと、後から対象データやアドオン、インターフェースが追加され、開発やテストの範囲が広がる可能性があります。
SAP S/4HANAへの移行方式を決める
SAP S/4HANAへの代表的な移行方式には、既存環境をベースに変換するSystem Conversion、新しい環境を構築するNew Implementation、必要な設定やデータなどを選択して移行するSelective Data Transitionがあります。
現在の設定や業務を可能な限り引き継ぐのか、ERP刷新を機に業務プロセス自体を見直すのかによって、適した移行方式は変わります。
単に「どの方式が優れているか」で決めるのではなく、残す業務と変更する業務、保持するデータの範囲、既存開発資産の状態などを踏まえて判断する必要があります。
データ移行の範囲を設計する
ERP移行では、マスターデータや取引データをどこまで移行するのかを決める必要があります。得意先、仕入先、品目などのマスターだけでなく、受注、発注、在庫、会計伝票など、日常業務を継続するために必要なデータを整理します。
すべての過去データを移行する方法だけが選択肢ではなく、構成、マスター、トランザクションデータなどを要件に応じて選択して移行する方法もあります。
データ移行では件数だけを見るのではなく、データ品質や移行後の整合性も確認する必要があります。移行リハーサルを行い、抽出、変換、投入、照合という流れを本番移行前に検証できる体制が重要です。
アドオンやカスタムコードを見直す
既存SAP ERPで独自開発したアドオンやABAPプログラムを利用している場合、SAP S/4HANAへの移行に合わせて対応可否を確認します。
SAP S/4HANAではデータモデルやSAP標準コードの変更に伴い、既存のカスタムコードについて修正が必要になる場合があります。
ここで重要なのは、既存アドオンを無条件ですべて移植しないことです。SAP S/4HANAの標準機能で代替できるもの、現在は利用されていないもの、今後も独自開発が必要なものを分類し、開発対象を整理することで移行後の保守負担も抑えやすくなります。
周辺システムとの連携を確認する
企業の基幹業務はSAPだけで完結しているとは限らず、生産管理、物流、販売管理、EC、人事など、複数のシステムとデータを連携している場合があります。
SAP S/4HANAへ移行する際には、既存の連携先やデータ項目、接続方法を確認した上で、新環境でも業務を継続できるように設計し直す必要があります。
ERP本体だけを確認するのではなく、企業全体のシステム構成を把握した上で移行範囲を整理することが重要です。
稼働後の運用保守まで設計する
SAP S/4HANAの導入や移行は、本番稼働した時点で完了するわけではありません。ユーザーからの問い合わせ、障害調査、権限変更、追加開発、外部システムとの連携変更など、稼働後にも継続的な対応が発生します。
導入時の設計や開発内容を把握している会社がそのまま運用保守を担当すれば、障害や改修が発生した際にも背景を理解した上で対応しやすくなります。一方で導入会社と保守会社を分ける場合は、設計書や開発仕様、テスト結果、運用手順などを適切に引き継げる状態にしておく必要があります。
SAP S/4HANA導入支援会社へ依頼するメリット

自社環境に適した移行方式を検討できる
SAP S/4HANAへの移行方法は、現在のERP環境や将来の業務方針によって変わります。
現在の設定やデータを可能な限り引き継ぎたい企業と、ERP刷新を機に業務プロセスそのものを見直したい企業では、適した進め方が同じとは限りません。導入支援会社へ依頼すれば、現行システムを調査した上で移行対象や開発範囲を整理し、プロジェクト全体の方針を検討できます。
特にSAPを長期間利用している企業では、担当者が把握していないアドオンやインターフェースが残っている可能性もあるため、技術面と業務面を分けずに確認できる体制が重要です。
ERP移行による業務停止リスクを抑えやすい
基幹システムであるERPを切り替える際には、本番移行の失敗が受注、出荷、購買、会計などの業務へ影響する可能性があります。
そのため、本番環境を切り替える前に移行リハーサルや総合テストを実施し、移行時間やデータ件数、エラーへの対応方法まで確認しておく必要があります。
導入支援会社を選ぶ際にはSAP S/4HANAの構築経験だけでなく、既存環境の調査から移行計画、リハーサル、本番切替まで対応できるかを確認するとよいでしょう。
アドオンを整理して保守負担を見直せる
長期間利用してきたERPでは、業務上の要望に合わせてアドオンが追加され続けている場合があります。SAP S/4HANA移行を単なるシステム置換として進めると、それらをそのまま新環境へ移植することになり、移行後も複雑な状態が残りかねません。
移行前にアドオンを棚卸しすれば、「継続して必要」「標準機能へ変更できる」「廃止できる」といった分類が可能です。
必要な独自機能については引き続き開発しながら、不要なものを削減することで、SAP S/4HANA稼働後の改修や保守を行いやすい構成を目指せます。
SAPと周辺システムを含めて設計できる
企業の基幹業務はSAPだけで完結しているとは限りません。生産管理、物流、販売管理、EC、人事、銀行や決済関連など、複数のシステムとデータを連携しているケースがあります。
SAP S/4HANAへ移行する際には、これらの接続方式やデータ項目についても確認し、新環境で正常に連携できるよう改修とテストを行わなければなりません。
そのため、SAP内部の設定やABAP開発だけでなく、APIや各種インターフェース、外部システムを含めた連携開発まで相談できる会社であれば、システム間の境界をまたぐ課題にも対応しやすくなります。
導入から運用保守まで継続して相談できる
SAP S/4HANAは企業の基幹業務を支えるシステムであるため、本番稼働後の安定運用も重要です。
導入支援会社によって対応範囲は異なりますが、運用監視、問い合わせ対応、障害調査、設定変更、追加開発などを継続して依頼できる会社であれば、稼働後に新たな保守先を探す必要がありません。
特に独自アドオンや複雑なシステム連携が存在する場合は、設計意図や開発経緯を理解した担当者へ相談できることが、長期運用上の利点になります。
SAP S/4HANA導入支援会社おすすめ企業
ワンアイルコンサルティング株式会社

会社概要
ワンアイルコンサルティングはSAP認定ゴールドパートナーであり、システム導入前の企画段階から導入作業、導入後の運用保守まで一貫して支援しており、経営とシステムの両方の言葉を扱える立場から、事業戦略・DX構想・業務改革・変革推進を、構想から運用定着までひとつながりに設計し伴走します。
日本・マレーシア・ミャンマーに拠点を持つコンサルタントとエンジニアが、国内導入からグローバル展開まで対応しています。
特徴・強み
SAP Activateに準拠し、Fit to Standardを前提とした導入方法論を採っています。
RBX Toolkitは、SAP Activateの各フェーズに対応した実践的なアセット群で構成されており、プロジェクトの立ち上げから業務定着までを一貫して支援します。
RBX IP Packでは、プロフェッショナルサービスを提供する20社以上への導入経験から得た共通ニーズを基に、プロジェクト起票の効率化、外部システムとの連携、業務承認の自動化、レポート可視化などに対応するアドオン機能群を用意しています。
導入前の構想策定段階では、RBX Toolkitによる無償の簡易アセスメントも提供しています。
SAP標準では吸収しきれない固有要件に対しては、SAP BTPを活用した機能拡張、周辺システムとのデータ連携、BoomiなどのiPaaSによる統合アーキテクチャの構築を通じて、標準性を保ったまま実現する方針です。
海外拠点への導入支援では、タイ・マレーシア拠点で課題が生じた際に「できない」とは言わず「できる方法」を提案し、難関を乗り越えて軌道に乗せたとする顧客の声が紹介されています。
また、小売業向けクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud Public Edition, retail, fashion, and vertical business」日本語版の提供開始にあたっては、日本仕様への適合検証(ローカライゼーション検証)に参画しています。
会社事業内容
SAP Cloud ERPは、S/4HANAをベースとしたパブリッククラウド型のERPソリューションで、SAPが培ってきたベストプラクティスに基づく標準機能群を活用することにより、低価格かつ短期間での導入を可能としています。
Fit to Standardのアプローチとパブリッククラウド型ERPによるTCO削減で生まれる余剰をコアビジネスに活かし、トップライン向上を下支えする考え方を掲げています。
あるシステムソリューション企業への導入では、全社的な業務標準化とデータ一元化を推進するパートナーとして選定されました。
このプロジェクトでは、販売・プロジェクト・在庫購買・財務会計の各領域を統合し、経営スピードを加速させる基盤を構築しており、導入にあたっては、SAPが推奨するFit to Standardを軸に、現場部門と深く連携しました。
また別の企業では、中長期DX戦略の整理から伴走し、SAP S/4HANA Cloud Public Editionを中核とした基幹刷新とRe-BPRを推進しています。
将来のAI活用を見据えたデータ基盤整備も支援しています。
BoomiやMagic xpiが持つ開発のしやすさ、使いやすさ、柔軟性、保守性の高さを生かし、課題となりがちなシステム間連携を「企業の強み」へと変えることに成功しており、さまざまなソースのデータを一元管理し、必要な情報を同じ角度・尺度で分析できる状態を整えることで的確な経営意思決定を支援しています。
リアルテックジャパン株式会社

会社概要
リアルテックジャパンは2002年の設立以来、SAPテクニカルコンサルティングを提供するプロバイダとして成長を続けてきました。
主な事業は、SAPシステムの導入・運用に関するコンサルティングとソフトウェア販売です。
SAPシステムのテクノロジーコンサルティングファームとして、グローバルでの経験と最新技術を活用し、SAPシステムを検討・導入・運用する企業に最適なソリューションとその構築を提供しています。
また、最新のSAP導入・運用技術を有する企業にのみ与えられる、SAP社認定コンサルティングファームでもあります。
特徴・強み
SAPの運用につきもののアップグレードや基盤システムの移行を数多く手がけており、国内ではアップグレードに関するプロジェクトが97件、移行プロジェクトが80件を超えています。
多数の導入・移行で培ったノウハウを活用して最低限のダウンタイムでのシステム移行を実現するほか、本番稼働を停止しない「NearZero」での移行にも対応しています。
2027年問題への対応において費用対効果を最大化するための核心として、既存の業務プロセスを新システムに合わせるFit to Standardの徹底と、アドオン開発の削減による将来的な保守コストの適正化を挙げています。
また、S/4HANAへの移行では、コアとなるERP部分を極力標準のまま維持するクリーン・コアと、どうしても必要な独自機能をPaaSなどERPの外側で開発するSide-by-Side開発が推奨されるとしています。
SLO方式を用いれば、システムの一部または全体を統合して分散された業務プロセスを統一し、業務の効率化とTCO削減を図れます。
データ量が膨大な既存SAPシステムで、アップグレードやマイグレーションに長い時間を要する場合にも、SLO方式によって本稼働システムのダウンタイムを最小限に抑えられます。
日本航空のSAPバージョンアップに伴うデータ移行では、ダウンタイム4時間を絶対条件とするなか、実績値3時間16分で移行を終えた事例が紹介されています。
※SLO(System Landscape Optimization)方式を用いれば、システムの一部または全体を統合して分散された業務プロセスを統一し、業務の効率化とTCO(総所有コスト)削減を図れます。
会社事業内容
本番環境だけでなく、SAP S/4HANAを含む検証環境へもテストデータを必要なものだけ高速で移行、EPI-USE Labsの移行ツールを用いたオプションサービスでは、検証環境の目的に応じたデータを厳選できます。
移行対象と期間を指定することでデータ量を抑えられ、ディスクスペースの節約にもつながります。
アドオンプログラムのパフォーマンスに課題がある場合には、SQLトレースを実施し、SQL文やINDEX、プログラムソースコードを見直すことでパフォーマンスを改善します。
セキュリティ面では、SAP Access Control(GRC-AC)とSAP IAGの双方に精通したコンサルタントが、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドといったシステム環境に合わせて、最適なアクセスガバナンス戦略を立案・実現します。
また、操作性の改善にも取り組んでいます。
ある企業の海外関連会社では、SAP標準画面に普段使用しない項目が多数表示されていたため、入力が煩雑になってミスが多発し、使用マニュアルの作成も困難になっていました。
そこで、不要な項目の非表示や並び替え、テキストの追加・変更、タブの統合、色の変更などのカスタマイズによって業務に合った画面へ簡素化したところ、登録作業の効率化と入力精度の向上により、生産性向上が期待できるとの評価を得ています。
SAP S/4HANA導入支援会社の選び方
SAP S/4HANAへの移行実績を確認する
まず確認したいのは、SAPに関する知識だけではなく、SAP S/4HANAへの移行を実際に支援しているかという点です。
SAP S/4HANA導入では、要件定義、環境構築、データ移行、アドオン対応、インターフェース改修、テスト、本番移行など複数の工程が関係します。自社が依頼したい範囲と近い実績があるかを確認してください。
実績を見る際には件数だけで判断せず、どのような移行方式や業務領域を担当してきたのかまで確認すると比較しやすくなります。
ERP移行とアドオン開発を一体で支援できるか確認する
既存SAP ERPに独自開発が多い場合、データ移行だけを支援できる会社では対応範囲が不足する可能性があります。
現行アドオンの調査、SAP S/4HANAへの影響分析、改修、新規開発、テストまで対応できるかを確認しましょう。また、既存機能をそのまま再開発することだけを前提とせず、標準機能への置き換えや不要機能の廃止まで含めて検討できる会社であれば、移行後のシステム構成も整理しやすくなります。
業務理解を含めて要件定義できる会社を選ぶ
SAP S/4HANAの導入では、システム上の設定だけを確認しても十分ではありません。
例えば販売業務であれば、受注から出荷、請求までどのような業務が行われているのかを確認した上で、SAP上の処理との対応関係を整理する必要があります。会計や購買、生産についても同様です。
そのため、技術者だけでプロジェクトを進めるのではなく、業務要件を整理できるコンサルタントや担当者が参加する体制になっているかを確認してください。
プロジェクト体制と担当範囲を確認する
SAP S/4HANA導入は複数部門が関係することも多く、プロジェクト管理の体制も比較項目になります。
依頼前には、プロジェクト管理、要件定義、SAP設定、開発、データ移行、テスト、インフラ、運用保守など、それぞれを誰が担当するのか確認しておきましょう。
また、導入支援会社が一部工程を外部企業へ委託する場合は、その範囲や責任分担も確認する必要があります。問題が発生した際の問い合わせ先や意思決定の流れまで明確にしておくと、プロジェクト開始後の認識差を減らせます。
本番稼働後の運用保守まで比較する
SAP S/4HANA導入支援会社を比較するときは、初期導入費だけでなく運用開始後の支援内容も確認してください。
具体的には、問い合わせ受付時間、障害時の対応方法、SAP設定変更への対応、アドオン改修、担当者への引継ぎ方法などが比較項目になります。
導入から運用保守まで同じ会社へ依頼する場合でも、プロジェクトチームと保守チームが異なることがあります。導入時に蓄積した情報をどのように保守担当へ引き継ぐのかまで確認しておけば、本番稼働後の支援体制を判断しやすくなります。
まとめ
SAP S/4HANAへの移行では、ERP環境を新しくすることだけを目的にするのではなく、既存業務、データ、アドオン、外部システムとの連携を整理した上で、将来の運用まで見据えた設計が必要です。
特に既存SAP ERPを長期間利用している企業では、独自開発や過去データ、周辺システムとの連携が移行範囲を大きく左右します。現状調査が不十分なまま計画を進めず、何を引き継ぎ、何を変更し、何を廃止するのかを移行前に整理することが重要です。
SAP S/4HANA導入支援会社を比較する際には、SAPの技術力だけで判断せず、ERP移行、アドオン開発、データ移行、システム連携、本番切替、運用保守までどこまで一貫して支援できるのかを確認しましょう。
自社の現行環境に近い支援実績や得意領域まで比較することで、SAP S/4HANAへの移行を長期的に支援できる会社を選びやすくなります。