クラブハウスの現在 | 流行から衰退までの軌跡と今

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2021年に大きな流行を巻き起こしたSNS「クラブハウス」。

招待制が生む特別感、芸能人やインフルエンサーの参加が重なり多くの人が話題にしていました。

しかし、その盛り上がりは長くは続かず今ではその名前を耳にする機会が減っています
あれから数年、クラブハウスは今、どのように利用され、どんな状況にあるのかを解説します。

目次

クラブハウスとは?

出典 : クラブハウス公式サイト

クラブハウス(Clubhouse)は、2020年3月リリースされたにアメリカのアルファ・エクスプレーション(Alpha Exploration)社からリリースされた音声特化型の招待制SNSです。

リリース当初はiOS限定かつ完全招待制で提供され、既存ユーザーからの招待がなければ登録できず、一部のインフルエンサーや業界関係者の間で利用が広まりました。

2020年末には登録ユーザー数が約60万人に達し、2021年1月からは国内外の芸能人やインフルエンサーが次々に参加し、同年2月には累計ユーザー数が800万人を超えました。

クラブハウスは「を使ってリアルタイムに交流できるサービスです。
ユーザーはルームと呼ばれる空間に参加し、会話を聞いたり、ホストの承認を得て発言することができます。

クラブハウスの現在

2025年現在、クラブハウスは当時のような流行は完全に落ち着いています。

リリース当初の完全招待制はすでに廃止され、誰でも登録して利用できるようになりました。
iOS・Androidの両方で利用可能で、定期的なアップデートも行われています。

かつては「有名人の話を聞きたい」というユーザーがほとんどでしたが、現在のクラブハウスはでは、有名人の利用はほぼなくなり、利用シーンも大きく変わっています。

現在では、以下のような場合で利用されています。

  • 趣味や仲間内の交流
    • 音楽・読書・推し活などの趣味の話題や、仲間内での雑談など、小規模な交流の場
  • 語学学習や勉強会
    • 外国語学習学習者同士での実践練習や講師によるレッスン

クラブハウスは、かつてのような勢いはありませんが、趣味や仲間との集まり語学学習の場として続いています。

テキスト中心のSNSと違い、音声で会話することで距離感が縮まりやすく、少人数の仲間内では自然体で雑談や意見交換ができます。

語学学習や勉強会の場では、リアルタイムでの音声交流が、相手の声を聞き、話す練習ができることが大きなメリットになっています。

流行した理由

クラブハウスが大きな注目を集めていたのは、単に新しいSNSだったからではありません。
招待制という特別感や、有名人の参加、そしてコロナ禍という社会状況が重なったことで、爆発的に広がりました。

ここでは、クラブハウスが流行した理由を解説していきます。

完全招待制

クラブハウス最大の特徴が、完全招待制です。
アプリをインストールしても既存ユーザーからの招待がなければアカウントを作成できず、ルームに入ることも利用することもできませんでした。

また、招待できる人数には限りがあり、リリース初期は招待できるのはたった2人でした。
2021年1〜2月の流行期には利用状況に応じて追加で3〜5枠程度が配布されましたが、無制限ではなく、希少性は維持されていました。

この仕組みは人々の心理を強く刺激し、限られた人しか入れない閉鎖性が「特別感」を生み出し、他のSNS上では「招待してほしい」という投稿が相次ぎました。
メルカリなどのフリマアプリで招待コードが数千円〜1万円で売買される現象まで起きており、当時はかなりの希少性と大きな影響力を持っていました。

有名人・インフルエンサーの参入

クラブハウスが一気に注目を集めた大きな理由のひとつが、著名人やインフルエンサーの積極的な参加でした。

アメリカでは2021年1月末にテスラ社CEOのイーロン・マスク氏やMeta(旧Facebook)CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が参加し、生の声が聞けるアプリとして一気に知名度が高まりました。

日本においても同じ状況が見られ、堀江貴文氏、落合陽一氏といった著名な経営者や学者、芸能人、人気YouTuber、インフルエンサーが次々と参入し、芸能人同士が雑談をするルーム、フォロワーからの質問に答えるルームなどが開催されていました。

クラブハウスは、ホストの判断でリスナーを発言の場に上げる仕組みがあり、「有名人と直接会話できる」という体験を提供しており、この距離の近さが利用者に大きな魅力を与えていました。

コロナ禍

クラブハウスが流行した大きな背景には、新型コロナウイルスの世界的流行と社会状況がありました。

2021年初頭は、コロナの影響で外出自粛やイベント中止が続き人と集まって雑談する機会が失われていました
ビデオ会議ツールのZoomやTeamsは仕事や打ち合わせ用として急速に広まったものの、もっと日常的でライトな交流の場は不足していました。

こうした状況下でクラブハウスは、友人たちと話すだけではなく、見知らぬ人たちと気軽に話せる場や、著名人と同じ空間でやり取りできるという、偶発的な出会いを提供しました。
このような体験は、コロナ禍における孤独感や閉塞感を和らげる役割を果たし、多くの人を惹きつけました。

単なる新しいSNSではなく、「交流の場」や「イベント会場」として人々の生活に入り込んだのです。

ブームが去った原因

2021年初頭に爆発的に流行したクラブハウスは、わずか数か月の間に数百万人規模のユーザーを集めました。
しかし、その勢いは長くは続かず利用する人が急速に減少していきます

ここでは、クラブハウスが廃れてしまった原因を具体的に見ていきます。

有名人の利用減少とコンテンツの質のばらつき

クラブハウスの流行を大きく押し上げたのは有名人やインフルエンサーの参入でした。

しかし、クラブハウスはリアルタイムの音声配信のため、著名人の多くは頻繁に時間を割くのは難しく数週間のうちにルームを開く頻度が激減しました。
一般ユーザーにとっては有名人の話や交流という目的が無くなり、アプリを開くきっかけを失っていきます。

有名人の利用が減少すると、クラブハウスの利用者は一般ユーザーが主流になるため、コンテンツの質のばらつきが大きくなりました。
多くは雑談や身内向けの会話にとどまり、リスナーにとって「聞く価値があるコンテンツ」を見つけるのは容易ではありませんでした。

検索機能やおすすめ機能も十分に整備されていなかったため、良質なルームにたどり着けずに離脱するユーザーも多くいました。

時間的コスト

クラブハウスはリアルタイムの音声交流に特化していたため、ユーザーは「その場にいる」ことが必須でした。
途中参加すると話の流れが掴みにくく、最初から聞き直すこともでき泣いため、利用者は。配信が始まったタイミングに合わせてルームに入らなければなりませんでした

当初は録音やアーカイブ機能がなく、「その瞬間を逃すと二度と聞けない」設計で、こうした仕様は、希少性やライブ感を高める一方で、利用者にとっては大きな負担になっていました

Android版リリースの遅さ

クラブハウスが失速した大きな要因のひとつが、Android版アプリの提供が遅れたことです。
クラブハウスは2020年3月にiOS専用アプリとして登場しましたが、Android版がリリースされたのはそれから1年以上経った2021年5月でした。
この頃には、既存ユーザーの招待枠が10人以上に増えており、当初話題を呼んだ希少性は失われつつありました。

Androidユーザーは、クラブハウスの最大の特徴である希少性を味わえないまま熱気を失ったコミュニティに後から加わる形になったのです。

この時点では、世界的に見てもすでにブームのピークを過ぎ、利用者数が下降していたため、新規参入のモチベーションは低く、ユーザー拡大の機会を大きく逃すことになりました。

他SNSとの違い

クラブハウスは「音声」で交流するSNSでとして登場しましたが、その仕組みは従来のSNSとは大きく異なります。

ここでは、他SNSとの違いを整理してご紹介します。

参加方法

X、Instagram、YouTube、LINEのようなSNSは、アプリをダウンロードすればだれもが利用することができます。

これに対してクラブハウスは、リリース当初は完全招待制という仕組みが導入されており、既存ユーザーからの招待を受け取らなければアカウントを作成できず、登録には電話番号の認証が必須でした。
この招待制という部分が、アプリへの参加自体が希少性を持つ体験となり、クラブハウスは注目を集めました。

しかし、2021年7月に招待制は廃止され、現在では他のSNSと同様に誰でも自由に登録できるようになっています。

投稿形式

従来のSNSは、テキスト・写真・動画などのコンテンツを投稿して残す形式が基本で、投稿を後から何度も見返すことがでるアーカイブ性を持っていました。
しかしクラブハウスは、音声によるリアルタイムの会話をベースに、参加した人だけが聞ける一度限りの体験でした。

当初は録音やアーカイブ機能がなく、コンテンツが残らないからこそ参加すること自体に価値が生まれていたのです。

後に録音やリプレイ機能が追加されましたが、こうした投稿形式はさらなる希少性をユーザーに提供していました。

交流

他のSNSでは、投稿に対していいねやコメント、メッセージのような間接的で時差のある交流が一般的です。
一方クラブハウスは、ルームに参加してリアルタイムで会話することが基本でした。

リスナーはホストに「挙手」して承認されればスピーカーとして発言でき、聞き手から話し手へと役割が切り替わる柔軟さがありました。
ルームはオープンにもクローズドにも設定でき、数千人規模のオープンディスカッションから、数人だけで集まる内輪の雑談まで、目的に応じた多様な交流スタイルが可能でした。

まとめ

クラブハウスは、2021年に爆発的に流行したものの、そのブームは長くは続きませんでした。
現在は、小規模な趣味コミュニティや語学学習の場として静かに利用されています。

しかし、招待制が生み出す特別感や、音声を通じてのリアルタイム交流は、多くの人に強い印象を残しました。

他のSNSとは異なる仕組みで一気にユーザーを拡大したクラブハウスは、サービスやアプリのマーケティングやプロダクト設計を考えるうえで参考にすべき事例といえるでしょう。

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YTGのアバター YTG WEBマーケター

広報・マーケティング部所属のインターン生。大学では経済学を学んでいます。
趣味は映画鑑賞と散歩で、新しい視点や考え方に触れるきっかけになっています。
わかりやすい記事を目指すべく、親しみやすい言葉遣いを心がけています。

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