m9(^Д^)プギャーとは?|元ネタから文化的役割まで徹底解説

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インターネットを長く利用してきた人であれば、「m9(^Д^)プギャー」を一度は目にしたことがあるかもしれません。
これは、指で相手を差しながら大笑いする様子を表すアスキーアート(AA)であり、2000年代のネット文化を代表するスラングのひとつです。

「プギャー」という擬音と顔文字の組み合わせは、単なる煽りにとどまらず、コミュニティの結束やユーモアの表現としても機能しました。
今回は、このスラングの元ネタや歴史をはじめ、廃れた社会的背景まで掘り下げて解説します。

目次

「m9(^Д^)プギャー」の意味

まずは、このスラングが何を意味しているのかを解説します。

  • m9 … 横にすると「人差し指を突き出している」姿に見える
  • (^Д^) … 口を大きく開けて笑っている顔文字
  • プギャー … 煽りの笑い声。「バカにして笑う」ニュアンスを強調

要は、相手を指差しながら嘲笑する表現です。

元ネタと広まり

「プギャー」という笑い声は、2000年代前半に2ちゃんねる(特にニュース速報板やVIP板)で自然発生したスラングでした。

  • 2003年頃:「ギャー」という笑い声に「プ」を加えて噴き出すような表現で嘲笑を強調
  • 2004年頃:AA職人が「m9(^Д^)」と組み合わせ、嘲笑AAとして完成
  • 2005年以降:まとめサイト(アルファルファモザイク・痛いニュース)で拡散

2006年にニコニコ動画が登場すると、コメント欄で頻出。一般的なネットユーザーにも広く知られるようになりました。

プギャーのAAの派生

「プギャーのAA」とは、このスラングを視覚的に表現したアスキーアートのことです。
基本の形から派生したバリエーションがあります。

基本形

 m9(^Д^)プギャー

バリエーション

  • 顔を「(^∀^)」や「(´∀`)」に変更したもの
  • 両手で指差す「mm9(^Д^)」バージョン
  • 集団で指差すもの

AA文化は「改変して遊ぶ」ことが前提であり、プギャーも例に漏れず多くの改変AAが作られました。

ジェットストリームプギャーとは?

派生表現の代表格がに「ジェットストリームプギャー」があります。
これは『機動戦士ガンダム』の「ジェットストリームアタック」をもじったもので、複数人が連続してプギャーする様子を表します。

集団に笑われるインパクトは強烈で、スレッドの盛り上げ役として機能しました。

典型的な使い方と返し方

「m9(^Д^)プギャー」は、単なるスラングとして存在しただけではなく、実際の掲示板やSNSの会話の中で“お約束”として多用されてきました。
誰かの失敗やドジをネタにしたり、自分自身を茶化したりする場面で登場し、コミュニティを盛り上げる役割を担っていたのです。

しかし、この表現は一方的に投げかけるだけでは成立せず、どう返すかも含めて楽しむ文化がありました。
典型的な使い方とあわせて、当時のネットユーザーが工夫してきた返し方についても整理してみましょう。

使い方
  • 「赤点とったw m9(^Д^)プギャー」
  • 「釣られてやんのw m9(^Д^)」
  • 「芸能人が炎上 m9(^Д^)プギャー」
返し方
  • スルー:一番安全な対応。
  • 自虐返し:「俺がプギャーされる側だわw」
  • 逆煽り:「お前がプギャーされろw」

「返し方次第で笑いに変えられる」のが、このスラングの良いところでした。

他スラングとの比較

「プギャー」は単独で存在したのではなく、他のスラングと比較されながら使われていました。

スラング意味
orz(失敗してうなだれる姿)自虐的で悲しさを表すのに対し、プギャーは「他人を嘲笑」
\(^o^)/(両手を上げて投げやり)運命を受け入れる表現。プギャーは攻撃的
草/w(笑いの簡略化) 現代では主流。シンプルさが勝ち、プギャーは衰退
ざまぁw悪意が強い。プギャーはどこかユーモラス

比較すると、プギャーは「攻撃性とユーモアの中間」に位置づけられます。

広告・メディアでの露出

2000年代後半には、プギャーがネット広告やメディアに登場することもありました。

媒体使用された例
Flash動画「プギャーAA」を組み込んだMADが多数作られる
ネットCM煽り系の演出でプギャーを使う
雑誌記事「若者が使うネットスラング」として紹介

こうして「ネット=AA文化=プギャー」という認知が一般にも広まっていきました。

プギャーは死語なのか?

2025年現在、「m9(^Д^)プギャー」を日常的に使うネットユーザーはほとんどいません
そのため一般的には「死語」とみなされることが多いでしょう。

しかし、単純に「消えた表現」と片づけてしまうのはやや早計です。そこには、ネット文化の変遷や世代間のギャップといった複合的な背景があります。

死語扱いされる理由

  • スマホ時代の到来
     2000年代半ばまで盛んだったAA文化は、スマートフォンの普及とともに急速に縮小。小さな画面では長文AAが映えず、片手でサッと入力できる「草」や「笑」が好まれるように。
  • SNSの短文化
     Twitter(現X)やTikTokなど、140字や短尺動画といったコンテンツが中心となり、複雑なAAは敬遠されるように。シンプルな「w」「www」の方が圧倒的に使いやすい。
  • 新しいスラングの登場
     「草」「草生える」「草不可避」など、さらに短縮化された表現が一般化。「プギャー」に頼る必要がなくなった。

こうした変化が重なり、「プギャー=古い言葉」というイメージが定着していきました。

まだ生き残っている場面

とはいえ、「完全に死んだ言葉」ではありません。

  • インターネット老人会と呼ばれるコミュニティでは、懐かしネタとして積極的に使われる
  • ネットスラングを紹介する記事や動画では「必ずと言っていいほど登場する」定番ワード
  • まとめサイトのアーカイブやニコニコ動画の古いコメントを通じて、今でも触れることができる

このように「現役」ではなくても、「歴史を象徴する記号」として確実に残り続けています。

世代による認識の違い

興味深いのは、世代ごとに「プギャー」に対する温度差があることです。

  • 2000年代をリアルタイムで体験した世代にとっては、懐かしさと共に笑えるネタ
  • AA文化をほとんど経験していないZ世代やα世代にとっては、「逆に新鮮な表現」として捉えられることもある

「プギャーは死語なのか?」という問いには単純な答えはなく、世代や文脈によって評価が分かれると言えるでしょう。

 ネット文化史的意義

「m9(^Д^)プギャー」は、単なる煽りスラングではなく、以下の意義を持ちます。

ネットコミュニティの「共通言語」として機能

「m9(^Д^)プギャー」は、2ちゃんねるやニコニコ動画といった掲示板・動画サイトで頻繁に使われ、当時のネットユーザーにとっては共通の合図のような存在でした。
この言葉を使えば「自分はネット文化を理解している」という暗黙のアピールになり、同じコミュニティの一員であることを示せます。

単なる煽りではなく、ネット民同士の連帯感を育む記号として機能したのです。

攻撃を笑いに変換する「文化的緩衝材」

ネット空間では他人を揶揄する言葉が攻撃に発展しやすいものですが、「m9(^Д^)プギャー」はその攻撃性を和らげる役割を持っていました。
AAのコミカルさや「プギャー」という間の抜けた笑い声によって、直接的に「バカ」と言うよりもユーモラスに聞こえるのです。
結果として、罵倒ではなくネタとして笑い合える余地が生まれ、炎上や衝突をある程度回避する「文化的緩衝材」となりました。

日本発ネットミームとして世界に断片的に輸出

「m9(^Д^)プギャー」は日本独自のAA文化から生まれましたが、その一部は海外の掲示板やフォーラムにも断片的に広まりました。
特に「m9」= pointing の記号的なわかりやすさは、言語を超えて理解されやすく、英語圏でもネタとして紹介された例があります。
大規模に定着したわけではないものの、日本発のネットミームが世界に届いた事例のひとつとして位置づけられます。
これは、後に「orz」や「草」など他のスラングが取り上げられる土壌を作った点でも重要です。

ネット史を語る上で欠かせない存在であり、文化的遺産といえるでしょう。

まとめ

「m9(^Д^)プギャー」は、2000年代のインターネット文化を語るうえで欠かすことのできない存在です。
相手を指差しながら大笑いするというシンプルな構造は、AA(アスキーアート)文化の代表的アイコンとなり、2ちゃんねる・まとめサイト・ニコニコ動画を通じて爆発的に広まりました

結局のところ、「m9(^Д^)プギャー」は「笑いと煽りの絶妙なバランス」を体現した存在でした。
誰かを笑う行為はしばしば攻撃的に見えるものの、このAAが持っていたユーモラスな見た目とお約束の空気感は、攻撃性を和らげ、共通の遊びへと昇華する力を持っていたのです。

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木澄のアバター 木澄 WEBマーケター

広報・マーケティング部所属。
2000年代初頭からのネット掲示板やサブカルチャーに親しみ、当時のネットスラングやネット文化に詳しい。
趣味は飲み歩き。辛口のお酒が好きで、美味しいおつまみを出すお店を見つけるのが得意。赤ワインと甘いカクテルが苦手。
ネットカルチャーと日常の体験を組み合わせながら、身近に感じてもらえる記事を心がけている。

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