電子処方箋補助金の最新情報|導入日別の区分・期限・金額を解説

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医療現場でのデジタル化や業務効率化を進める仕組みとして、電子処方箋が注目されています

電子処方箋は、異なる医療機関・薬局間で処方情報を管理・共有できるだけでなく、紙の処方箋の印刷代や保管スペースの削減といったメリットもあります。

国は、電子処方箋の普及を後押しするために、導入費用の一部を支援する補助金制度を設けています。

しかし、電子処方箋の補助金に関する制度は複雑で、「どこまでが対象になるの?」「どう申請したらいいのか」など、具体的な内容が分かりにくいと感じる方も多いと思います。

本記事では、電子処方箋に関する補助金の基本と最新情報、申請手順までをわかりやすく解説していきます。


補助金の対象や内容を把握するには、電子処方箋の基本を押さえておくことが重要です。

電子処方箋の仕組みやメリット、導入の流れについては、以下の記事で解説しています。

目次

そもそもどんな補助金?

電子処方箋に関する補助金は、主に厚生労働省が設けており、「電子処方箋管理サービス等関係補助金」と呼ばれています。
医療現場の安全性の向上や業務効率化を目的として整備されており、電子処方箋の導入・機能追加にかかる費用の一部を国が支援しています。

また、都道府県によっては、国の補助金とは別に独自の助成制度を設けている地域もあります。
制度の有無や内容は地域によって異なるため、各都道府県のホームページや窓口で確認しましょう。

なお、本記事では、国が実施している補助金制度について解説していきます。

補助金の種類

本補助金は、電子処方箋の導入を支援する制度ですが、新たな機能を追加する場合にも補助金が交付されます。
そのため、補助金が給付される対象は大きく2つあります。

  • 導入費用への補助金:電子処方箋の初期導入に対する補助金
  • 新機能への補助金:新機能の追加費用に対する補助金

後者の新機能は、以下のものが挙げられます。

  • 院内処方機能
    • 院内処方を電子処方箋管理サービスに連携する
  • リフィル処方箋
    • 複数回利用できる処方箋
  • 口頭同意による重複投薬等チェック結果の閲覧
    • 重複投薬等の結果の閲覧を口頭で同意を得る
  • マイナンバーカード署名
    • マイナンバーカードを使って電子署名を行う
  • 処方箋・調剤結果のID検索
    • 処方箋・調剤結果をIDで検索・特定できる機能

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導入日による申請区分|延長された補助金

当初計画されていた申請期限が延長されたため、電子処方箋をいつ導入したかによって申請区分や補助額が異なります
なお本補助金は、事前に補助金が交付されるのではなく、導入費用を支払った後に申請する「精算払い(後払い)」の仕組みです。

このため、補助金の区分には、2つの期限が存在しています。

  • 導入期限:いつまで電子処方箋を導入したか
  • 申請期限:いつまでに補助金を申請するか

ご自身の導入時期に合わせて、以下のリンクから該当するセクションをご確認ください。

2025年9月30日以前に導入した施設
2025年10月1日以降に導入した施設

補助金の申請区分・期限・金額(2025年9月30日以前に導入)

2025年(令和7年)9月30日以前に、電子処方箋を導入した施設の補助金の申請区分・期限・金額を紹介していきます。

申請区分と期限

申請区分対象機能導入期限申請期限
①初期導入・電子処方箋の初期導入2025年9月30日2027/3/31
②初期導入と新機能の同時導入
(院内処方機能を除く)
・電子処方箋の初期導入
・院内処方機能を除いた新機能
2025年9月30日2027/3/31
③新機能を追加で導入
(院内処方機能を除く)
・院内処方機能を除いた新機能2026/1/31
④院内処方機能の追加・院内処方機能の追加費用2026/1/31
出展:厚生労働省「医療機関等向け総合ポータルサイト」より筆者作成

①・②は電子処方箋の初期導入に対する補助金、③・④は既存システムへ新機能を追加する場合の補助金です

③、④は導入期限の明示がされていませんが、申請期限までに改修が必要です。

申請区分による交付額(2025年9月30日以前に導入)

①電子処方箋の初期導入

対象施設交付額
大規模病院(病床数200床以上)導入費の1/3(162.2万円まで)
病院(病床数20~199床)導入費の1/3(108.6万円まで)
診療所(病床数0~19床)導入費の1/2(19.4万円まで)
大型チェーン薬局
(グループで処方箋受付が月4万回以上の薬局)
導入費の1/4(9.7万円まで)
大型チェーン薬局以外の薬局導入費の1/2(19.4万円まで)

②電子処方箋の初期導入と新機能の同時導入(院内処方機能を除く)

対象施設交付額
大規模病院(病床数200床以上)導入費の1/3(200.7万円まで)
病院(病床数20~199床)導入費の1/3(135.3万円まで)
診療所(病床数0~19床)導入費の1/2(27.1万円まで)
大型チェーン薬局
(グループで処方箋受付が月4万回以上の薬局)
導入費の1/4(13.8万円まで)
大型チェーン薬局以外の薬局導入費の1/2(27.7万円まで)

③新機能を追加で導入(院内処方機能を除く)

対象施設交付額
大規模病院(病床数200床以上)導入費の1/3(45.2万円まで)
病院(病床数20~199床)導入費の1/3(33.3万円まで)
診療所(病床数0~19床)導入費の1/2(12.3万円まで)
大型チェーン薬局
(グループで処方箋受付が月4万回以上の薬局)
導入費の1/4(6.4万円まで)
大型チェーン薬局以外の薬局導入費の1/2(12.8万円まで)

④院内処方機能の追加

対象施設交付額
大規模病院(病床数200床以上)導入費の1/3(55.0万円まで)
病院(病床数20~199床)導入費の1/3(39.3万円まで)
診療所(病床数0~19床)導入費の1/2(10.8万円まで)
大型チェーン薬局
(グループで処方箋受付が月4万回以上の薬局)
導入費の1/4(1.5万円まで)
大型チェーン薬局以外の薬局導入費の1/2(3.0万円まで)

補助金の申請区分・期限・金額(2025年10月1日以降に導入)

2025年(令和7年)10月1日以降に、電子処方箋を導入した施設の補助金の申請区分・期限・金額を紹介していきます。

※2025年10月1日以降に導入した医療機関・薬局向けの申請フォーム等は改修中で、申請開始日は決まり次第案内されます。

申請区分と期限

申請区分対象機能導入期限申請期限
① 初期導入と新機能の同時導入
(院内処方機能を除く)
・電子処方箋の初期導入
・院内処方機能を除いた新機能
2026年9月30日2027年3月31日
② 初期導入と新機能の同時導入
(院内処方機能を含む)
・電子処方箋の初期導入
・院内処方機能を含んだ新機能
2026年9月30日2027年3月31日
③ 院内処方機能の追加・院内処方機能の追加費用2026年1月31日
出展:厚生労働省「医療機関等向け総合ポータルサイト」より筆者作成

①・②は電子処方箋の初期導入に対する補助金、③は既存システムへ院内処方機能を追加する場合の補助金です。

③は導入期限の明示がされていませんが、申請期限までに改修が必要です。

申請区分による交付額(2025年10月1日以降に導入)

① 初期導入と新機能の同時導入(院内処方機能を除く)

対象施設交付額
大規模病院(病床数200床以上)導入費の1/3(200.7万円まで)
病院(病床数20〜199床)導入費の1/3(135.3万円まで)
診療所(病床数0〜19床)導入費の1/2(27.1万円まで)
大型チェーン薬局
(グループで処方箋受付が月4万回以上の薬局)
導入費の1/4(13.8万円まで)
大型チェーン薬局以外の薬局導入費の1/2(27.7万円まで)

② 初期導入と新機能の同時導入(院内処方機能を含む)

対象施設交付額
大規模病院(病床数200床以上)導入費の1/3(247.7万円まで)
病院(病床数20〜199床)導入費の1/3(169.6万円まで)
診療所(病床数0〜19床)導入費の1/2(35.9万円まで)
大型チェーン薬局
(グループで処方箋受付が月4万回以上の薬局)
導入費の1/4(15.1万円まで)
大型チェーン薬局以外の薬局導入費の1/2(30.2万円まで)

③ 院内処方機能の追加

対象施設交付額
大規模病院(病床数200床以上)導入費の1/3(55.0万円まで)
病院(病床数20〜199床)導入費の1/3(39.3万円まで)
診療所(病床数0〜19床)導入費の1/2(10.8万円まで)
大型チェーン薬局
(グループで処方箋受付が月4万回以上の薬局)
導入費の1/4(1.5万円まで)
大型チェーン薬局以外の薬局導入費の1/2(3.0万円まで)

補助金申請の流れ

出展:厚生労働省「医療機関等向け総合ポータルサイト

上の図は、厚生労働省が公表している補助金申請の手順です。

ここからは、この図に沿って各ステップの内容と注意点を順に見ていきます。

STEP
導入完了

電子処方箋の初期導入や新機能の導入を完了させます。

STEP
請求書を受け取る

システム事業者からの請求書を受け取ります。

STEP
システム事業者へ支払い

請求内容に沿って、システム事業者へ費用を支払います。

本補助金は精算払い(後払い)のため、一時的に費用を立て替える必要があります。

STEP
領収書・領収書内訳書を受け取る

支払い後、領収書領収書内訳書を受け取ります。
この2点は、補助金申請で提出が必要な書類です。

なお、領収書内訳書は以下の4つの申請区分によって書式が異なります。

  • 初期導入
  • 同時導入
  • 院内処方機能
  • ※新機能用(院内処方機能を除く)

2025年10月1日以降に電子処方箋を導入した施設では、初期導入の際に新機能(院内処方機能を除く)を含めずに申請してしまうと、後日その新機能だけを追加しても補助金は交付されません

STEP
補助金申請(ポータルサイトでの申請)

領収書の準備ができ次第、電子処方箋管理サービスのポータルサイトから申請を行います。

申請には、「領収書」と「領収書内訳書」の提出が求められます

申請に当たっては、以下の項目の入力が求められます。

  • 申請区分
  • 新機能の有無と分類
  • 導入日
  • 総事業費(導入にかかった費用) など

必要事項を入力し、書類を添付して送信すれば申請完了です。

まとめ|期限と区分を確認しよう

電子処方箋の補助金制度は一見複雑ですが、期限と申請区分を整理すれば、全体像を把握しやすくなります。

補助金は、電子処方箋をいつ導入したか、またどんな機能を導入するかによって、申請区分・補助額・申請期限が変わります。
また本補助金は、精算払い(後払い)であることに加え、申請時に領収書と領収書内訳書の提出が必要になる点も重要です。

期限に間に合うよう、早めにシステム事業者と調整し、計画的に進めましょう。

補助金は上手に活用すれば、事業の成長スピードを大きく高めることができます。
今回の記事が制度理解の一助となれば幸いです。
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YTGのアバター YTG WEBマーケター

広報・マーケティング部所属のインターン生。
趣味は映画鑑賞と散歩で、新しい視点や考え方に触れるきっかけになっています。
わかりやすい記事を目指すべく、親しみやすい言葉遣いを心がけています。

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