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ソフトウェア開発では「完成したのに使われない機能」や「承認待ちで止まったタスク」によって、ムダな機能の導入や想定外の遅延、コスト超過が起こってしまいます。
これらの無駄を減らす方法の一つが「リーンソフトウェア開発」です
本記事では、リーンソフトウェア開発の基本と目的、実践方法やアジャイル開発との違いを分かりやすく解説していきます。
リーンソフトウェア開発は、日本の製造業、特にトヨタ生産方式をルーツとする「リーン生産方式(Lean Production)」を、ソフトウェア開発の世界に応用した手法です。
ここではそのリーン生産方式と、ソフトウェアへの応用をご紹介します。
リーン生産方式という概念は、1980年代後半、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームがトヨタの生産効率を分析した際に生まれました。
当時のトヨタは、「少ない在庫」「短い生産リードタイム」「高品質」を同時に実現していました。
この方式は、英語で「無駄がない」「引き締まった」という意味を持つ Lean(リーン)を用いて、「リーン生産方式(Lean Production)」と名付けられました。
2003年に、元ソフトウェアエンジニアで製造業の経験も持つメアリー・ポッペンディークと、ITマネジメントの専門家である夫トムが、このリーン思想をソフトウェア開発に応用した『Lean Software Development: An Agile Toolkit』(Addison-Wesley, 2003)を出版しました。
同書では、製造業の「ジャストインタイム」や「自働化(人の知恵を活かす自動化)」などを、開発プロセス改善や品質向上の指針として翻訳し、7つの原則として提示しています。
リーンソフトウェア開発は、計画重視・一括リリース型とは異なり、ムダを省き、小さな価値を素早く届けることを重
視します。
これにより早期のフィードバックと柔軟な調整が可能となり、変化の激しい市場や新規事業に特に有効です。
リーンソフトウェア開発は開発手法ではなく、開発全体の意思決定や行動の「考え方」です。
その考え方の中核になっている「7つの原則」を軸に、プロジェクト全体の最適化、ムダの削減、迅速な価値提供を実現します。
スピードを上げるだけでなく、各工程に品質を組み込み、後工程での大きな修正を防ぐことで、開発スピードや品質の向上、コスト増大を防ぎます。
また、変化する市場や顧客ニーズに柔軟に対応できるよう、学習サイクルの高速化や、チームへの権限委譲による現場主導の改善を重視することで、変化に強く、持続的に価値を生み出すチームとプロセスを構築することができます。
ここでは、それぞれ法則の概要と目的についてご紹介します。
プロジェクト全体の流れを俯瞰し、局所的な効率化ではなく、全体的な構造を見直します。
各工程のつなぎ目や部署間の依存関係を改善することで、「流れ」を滑らかにしていきます。
顧客価値を生まない作業や待ち時間、過剰な機能と品質を削減していく考え方です。
承認や稟議のような待ち時間、過剰作業を見直すことで、限られた人員と時間を価値創出に集中させることで、開発スピードの向上とコスト削減を目指していきます。
顧客のニーズや利用状況といった、開発の過程で得られる知見を最大限に活かし、プロジェクトを継続的に改善していきます。
短期間で「仮説 → 実行 → 検証 → 学習」のサイクルを繰り返し、得られた知見をチーム全体で共有し、組織の知識資産として蓄積します。
顧客に届けるまでの時間を短縮し、フィードバックを得て改善サイクルを回していきます。
開発スピードをただ上げるのではなく、小さな成果物を頻繁にリリースし、顧客との認識ギャップを早期に解消する目的があります。
重要な意思決定を、十分な情報がそろうまで保留し、誤った早期決定による手戻りやコストの増大を防ぎます。
プロジェクトに柔軟性を持たせることで、大規模データ移行や外部サービスとの契約といった変更が困難な業務にも、開発過程の知見を反映することができます。
開発チームが意思決定が行えるように権限と情報を与えることで、上層部からの過度な管理を防ぎます。
上司の承認などを取り除くことで、現場で素早く対応することが可能になり、開発スピードの向上につながります。
開発の工程の後半での検証や修正を行うのではなく、各工程にテストを組み込むことで、品質の向上を狙います。
プロジェクトの後半で不具合が発見されると修正コストが急増し、開発スピードにも大きな影響を与えてしまうため、可能な限りの早期発見を目指します。
リーンソフトウェア開発を実践するには、考え方をただ持つのではなく、大まかな流れに沿って進めていくことが大切です。
ここでは、その開発の全体像をステップごとに解説します。
全体の改善を行うのではなく、小さな改善を行い、作業の待ち時間や不具合などを記録する
顧客と反応や改善の結果を評価し、次のアクションを決める
定期的な振り返りの実施や、改善アイデア受け付ける仕組みづくり
リーンソフトウェア開発は、単なる理念ではなく、流れに沿って進めることで効果を発揮します。
「現状の可視化 → 課題抽出 → 優先順位付け → 小規模改善 → フィードバック → 継続的改善」というサイクルを回すことで無駄を減らし、プロジェクトの効率化につながります。
リーンソフトウェア開発とアジャイル開発は、似た価値観を持つため混同されやすいですが、起源もアプローチも異なります。
ここでは両者の違いを比較し、解説していきます。
比較項目 | リーンソフトウェア開発 | アジャイル開発 | ||
---|---|---|---|---|
性質 | 開発思想 | 開発手法 | ||
起源 | 製造業 | ソフトウェア業界 | ||
主な目的 | 無駄の削減と全体の最適化 | 変化への柔軟な適応 | ||
特徴 | 開発フローの効率化 | 顧客との協調 | ||
進め方 | 改善活動の継続的な取り組み | 短期間のレビューを繰り返す |
アジャイル開発は、変化に柔軟に対応しながら品質向上を目指す開発スタイルです。
短いサイクルでレビューを頻繁に行い、顧客との認識のズレを防ぐことを重視します。
「変化への柔軟な適応」という思想に加えて、役割や進行プロセス、成果物のルールが明確化されており、開発思想より開発手法に近い位置づけといえます。
一方、リーンソフトウェア開発は、ムダの削減と全体の最適化によってコスト削減や開発スピード向上を実現する考え方です。
工程間や部門間のつながりなど、開発作業そのものだけでなくプロジェクト全体の構造に着目して効率化を図ります。
起源は製造業(トヨタ生産方式)にあり、あらゆる開発手法や業種に適用できるため、開発思想といえます。
上でご紹介した違いを見ると、リーンソフトウェア開発とアジャイル開発は異なる開発アプローチのように見えます。しかし、その根底にある本質的な価値観は大きく変わりません。
ここでは二つの共通点を簡単に解説します。
顧客にとって意味のある成果を最優先に考え、その実現のために開発フローや品質向上の効率化を行う
計画通りに進めるのではなく、市場や顧客にのニーズに応じて方向性を調整する
従来の開発方式のような一括リリースではなく、細かく分けてリリースしていくことで、早期段階からのフィードバックを得て改善を行う
アジャイルは短期間でのレビューや顧客との協調を重視し、変化に柔軟に適応する「手法」寄りの開発スタイル。
リーンは製造業発祥の「思想」で、ムダの削減と全体最適化によってコスト削減やスピード向上を目指します。
両者とも起源やアプローチこそ異なりますが、価値提供を軸に効率化し、変化に対応しながら小刻みなリリースで改善を重ねるという価値観は一致しています。
リーンソフトウェア開発は、製造業由来の「ムダの削減」と「全体最適化」の思想をソフトウェア開発に応用したものです。
7つの原則を軸に、現状可視化から改善定着までの流れを繰り返すことで、品質とスピードを両立します。
開発スピードを加速させるための実践方法を備えた「考え方」であり、プロジェクトを持続的に成長させる基盤になります。
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